実用書「働かないアリに意義がある」 長谷川英祐 | フインキーのふんいき レビュー

実用書「働かないアリに意義がある」 長谷川英祐

アリの活動を人間に照らし合わせて書かれたビジネス書。

アリから得られるものは意外に大きいです。


働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)/長谷川 英祐
¥777
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スコア選択: ★★★★

この本では多くの知識が得られました。
アリの知識だけでなく、人間世界の知識も。

いくつかピックアップして書いていきます。

ハチやアリはコロニーのなかには普段はメスしかいない
働きバチや働きアリ、兵隊アリもみんなメス。
オスは何をしているかというと、まったく働かず、後尾のためだけに行動します。
1回交尾すると死んでしまうほとんどのオスバチやオスアリは社会を維持するという観点からは厄介者。
オスのミツバチが英語で厄介者を意味する「ドロウン」と呼ばれる所以もそこから来ています。


アリの世界では若い者に安全な仕事、年寄りに危険な仕事を任せる
これは種の生存確率を高め、次の世代に伝わる遺伝子の総量をできるだけ多くしよう、という進化の大原則に沿ったものだそうです。

人間の社会とは逆ですね。
生命の安全が保証された人間界では、こう言われます。
お年寄りは大切に…


集団でも、お利口な個体ばかりがいるより、ある程度バカな個体がいるほうが組織としてはうまくいく
常識にとらわれない考えをもつ人が組織には必要ということですね。


働かないアリは「働きたいのに働けない」存在である
面倒で働いていないのではなく、働き口があればセッセと働くということです。
人間界でいうと、優秀な先輩社員がすべての仕事をこなしてしまうために、自分のところまで仕事がやってこない状況でしょうか。
この先輩社員が抜けると、大損失と思いきや、その代わりとなる人が働かない社員から出てくるから不思議です。アリの世界でも有効な20:80の法則。

他にも、利他行為や群れの優位性など、生存のために必要なシステムとして、人間界と共通する部分が多くあります。
これを考えるとアリはとても優秀な種なのだと感じました。