実用書「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」 パウロ・コエーリョ | フインキーのふんいき レビュー

実用書「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」 パウロ・コエーリョ

小説の形態をとった自己啓発本。

ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫)/パウロ コエーリョ
¥540
Amazon.co.jp
スコア選択: ★★★

「愛の癒し」をテーマに書かれた作品。

ものごとの根源には常に愛が存在し、その気づきを与えてくれる。

主人公はどこにでもいる平凡な女性ピラール、29歳。
将来はビジネスマンの男性と結婚し、忙しいながらも幸せな生活を送ることを夢見ていた。

そんな彼女のもとに幼なじみの男性から手紙が届き、12年ぶりに再会することになる。
その彼は修道士で、周りの人から崇められるほど特別な力を持っていた。
そして彼から愛の告白を受ける。

彼女にとって、告白を承諾することは今までの夢や努力などを全て捨てることと同じ。
彼に会うまでの彼女であれば、確実に断っていたことだろう。

しかし、彼と行動を共にするにつれ、気持ちに変化が起こる。
今まで人の表情や言葉によってすぐに反応し、激しく揺れ動いていた心が、段々と微動だにしなくなってくる。
愛が凝り固まった心を解してくれたのだ。

普遍的な人生を送ることをひとは求めない。
つまり、彼女は普通に結婚して、周りに合わせて生きて行くことを求めない。

これを筆者は山に例えている。

 山は地上での自分の居場所を見つけ、そこにずっと居続けます。
 私たちはなぜ、あの山のようになろうとしないのだろうか?

 おそらく山の運命はひどくつらいからでしょう。
 山は永遠に同じ情景を見続けるように運命づけられているからです。

私たちは山になるように、そうすれば幸せになれると信じ、努力してきた。
しかし、果たして我慢までして同じ情景を見続けることが幸せなのだろうか?
それで人生を終わらせていいのだろうか。

どう思うかは人それぞれ。
でも、嫌だと思うことができたなら、そこには素晴らしい世界がきっと広がっている。


※太字は本文から引用しています。