小説「天井男の奇想 倒錯のオブジェ」 折原一 | フインキーのふんいき レビュー

小説「天井男の奇想 倒錯のオブジェ」 折原一

今回も叙述トリックもの。

天井男の奇想 (文春文庫)/折原 一
スコア選択: ★★★


古い二階建ての一軒家に大家の老女が住んでいる。
あるとき夫から逃げる若い女がそこの二階に越してきた。
この老女曰く、一階と二階の間に大きなスペースがあり、そこに天井男が隠れているという。
一軒家で繰り広げられる奇妙な3層構造でトリックは倒錯する。


これは複雑でした。
珍しく後半きちんとトリックの解説が入るので、大筋はある程度理解できるけど、それよりも途中の謎を自分の中で解すのが難しい。

そのため、読後に釈然としないモヤモヤが残る。
どうやら時間が交錯してるのか、行ったり来たりしてるようで、それが理解できてないからかもしれない。

また登場人物が少なく、整理はしやすい。
が、竹田光恵という人物の存在理由だけがよく分からなかった。
トリックに必要ない人物を度々登場させることはないだろうし、それにしては後半全然出てこないし…
この人だけぴったりはまる場所がなかったことも釈然としない理由。

タイトルの天井男から、同筆者の「天井裏の散歩者」みたいな話を想像したので、ちょっぴりガッカリなのでした。