小説「セーラ号の謎 -漂流者-」 折原一 | フインキーのふんいき レビュー

小説「セーラ号の謎 -漂流者-」 折原一

「漂流者」で刊行された単行本のタイトル変更&文庫化。
当時は折原作品の中でもワースト1の売れ行きだったみたいです。

セーラ号の謎―漂流者 (角川文庫)/折原 一
スコア選択: ★★★

推理作家の風間春樹はダイビング中にアクシデントで妻とその不倫相手に助けてもらえず、波に流され無人島に流れ着いた。風間は妻と不倫相手に対して復讐を決意する。
それから運良く地上に戻った彼は自分で調達した船・セーラ号に彼らを招待した。
そして復讐劇が始まる。


船に集まった7人が次々といなくなっていくというもの。
面白い所は

   誰が誰になりすましているのか?

ということに尽きます。

主役の風間春樹は船では姿を見せず、人々が狂っていく様子を傍観しています。
彼がいないのに、人がどんどん死んでゆく。
だけど、船に隠れる場所はない。
そして、あるとき彼の死体を発見。
じゃあ、犯人は?

一人称の描写を通して人格が壊れていく様子がなかなか興味深いです。
それが演技なのか本物なのか?

今回も最後にはどんでん返しが用意されています。
ただ、驚きは少なめ。へ~といった程度。

でも筋はちゃんと通っていて、理不尽さは無いのでご安心を。
途中の展開が面白いので、それを楽しむ作品。