小説「水の殺人者」 折原一 | フインキーのふんいき レビュー

小説「水の殺人者」 折原一

今回も折原氏得意の叙述ものです。

水の殺人者 (講談社文庫)/折原 一
¥632
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スコア選択: ★★★

百瀬は名前と連絡先を記した自作の殺人リストを会社のコピー機に置き忘れてしまった。
それを見つけた上司はイタズラ心でそこに百瀬の名前を加えた。
これを機に百瀬を筆頭にして殺人リストの通り、人が亡くなっていく・・・
犯人はだれだ。


殺人リストに書かれてる人を主人公として8人が順に出てきます。
各章、誰と誰が関わっていてどんな人物か、どのように事件に遭うのか細かく書かれます。

この中で重要な位置を占めるのが殺人リストに載ってない、探偵の伊達。
客観的に見れる第3者の伊達のおかげでリストで関係の無さそうな人物もそれぞれ意味を持ってきて、物語に厚みが出ています。

このような一人一人語られる構成はとても面白くて好きです。

今回は誰の行動かしっかり理解できる構造になっているため謎解きのプロットが立てやすい。
が、思ってた犯人とはやはり違いました。

残念なのは、犯行の動機が弱いこと。
もっと強い理由が欲しかったな~。
前半の展開はとても良かったです。