小説「名もなき毒」 宮部みゆき | フインキーのふんいき レビュー

小説「名もなき毒」 宮部みゆき

第41回吉川英治文学賞を受賞した作品。
名もなき毒/宮部 みゆき
¥1,890
Amazon.co.jp
スコア選択: ★★★★


とても読みやすい本です。
でも、惜しい。星よっつ半くらい。
深いテーマなのに、ラストがあっさりしてて、読後の余韻に浸れられませんでした。


この本では、2つの話が並行して進んでいきます。
・無差別毒物殺人事件の真相を追う話
・自分の思い通りにならないと嘘をつき、それを正当化するために他人を傷つける性悪女の話


この2つとも掘り下げていったら、別々の本にできそうなくらい面白いです。
他の本と違うのはラスト手前まで2つの話につながりがない所。
だけど、最後になって示し合わせたように重なる結末により、各話で抱いていた別々の感情を中途半端な形でしか発散できず、スッキリしないモヤモヤが残りました。

特に、この性悪女がタチ悪くて、読んでてイライラされられっぱなしだったので、ラストはガツンと懲らしめて、後味のいい終わり方にしてほしかった。

ラストは上手にまとまっているのですが、何故かしっくりこない、そんな感じ。
やはり、別々の話にまとめた方が面白かっただろうな~。