小説「占星術殺人事件」 島田荘司 | フインキーのふんいき レビュー

小説「占星術殺人事件」 島田荘司

島田荘司の処女作です。

この作品のトリックは後々「金田一少年の事件簿」の異人館村殺人事件に使用(バクリ)され、問題となったものです。金田一少年は一応全部読んるので、最初からネタばれかーと思って読んだのですが、トリックが暴かれても全然思い出せませんでした。逆に楽しめたのでいいのですが、最近自分の記憶力を疑います・・・老化でしょうか。
占星術殺人事件 (講談社文庫)/島田 荘司
¥750
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スコア選択: ★★★★
最初っから読みにくいったらありゃしない。死者の手記で始まるのですが、細かい説明がズラズラと堅苦しい言葉で書かれ、昔の本(1980年)だからこんなに難しいのかと、読むのをやめようかと本気で思いました。
それにしては他の人の評価がやたら高いので、我慢して読んでたら40ページくらいで手記が終わり、普通(?)の文体になり、ぐっと読みやすくなって安心しました。

40年間誰も解くことができなかった殺人事件を探偵・御手洗潔に依頼して解いてもらおう!という話。
過去の事件を扱うので、前半は当時の事件の状況説明がずーと続きます。仮説を立てながら考えていくんですが、動きがなく少々退屈です。

後半は当時、事件に関わった人たちに会いにいったりするわけですが、登場人物が意外に多く誰だったっけ?ということがしばしば。これは通学の電車の中でチマチマ読んでたので、あまり記憶に残らなかったためです。なので、この本はじっくり読めるときに読んだ方がいいですよ。

気になったとこばかり書きましたが、評判の通りおもしろい作品でした。
この本が処女作とは思えないほど、重厚な内容。難しそうに見えて、予想以上に単純なトリック。意外な犯人に驚き、最後にはすべての謎がすっきり・・・と、まさに正統派ミステリーの金字塔でしょう。