小説「誘拐者」 折原一 | フインキーのふんいき レビュー

小説「誘拐者」 折原一

折原一は叙述トリックが得意で、最後までドキドキしながら読める作品が多いです。

叙述トリックとは犯人が探偵にではなく、作者が読者に仕掛けるタイプのトリックをいいます。
犯人は実は想像してた人物とは全然違う意外な人物だった・・・という驚きが一番の魅力でしょう。いわゆるどんでん返しものです。

誘拐者 (文春文庫)/折原 一
¥790
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スコア選択: ★★★

この作品もその叙述を用いたものとなってます。
系統でいえば、サイコサスペンスでしょうか。グロイ描写も出てくるので苦手な人は読まない方がいいかと。
生後間もない赤ちゃんを誘拐された家族や誘拐者、そして物語のキーパーソンとなる写真家などさまざまな人の視点から描かれます。
570ページ近くあり、ボリュームたっぷりですが、読み始めたら先が気になりあっという間に読み終わりました。
途中、日記や新聞記事などが挿入され、また変わった気分で読めるのも折原作品の魅力ですね。

登場人物が多く、誘拐や事件がいくつも起きるので少し混乱してしまったのですが、最後にはちゃんと一連の事件の説明がされるので理解できるようになってます。
あと、どんでん返しのインパクトが小さかったかな。
読ませる力はかなりあるので、退屈せずに読めます。