■実録、老朽マンションの現実【第3章-その2】

ただ、『大阪のマンション』の案件では、5年程前に“大規模修繕工事”を実施しているため“経年劣化”という事はない。

築40年以上の建物は、明らかに何かしらの症状が出ている。

まず、考えられる限りの箇所を調査や点検をする。

通常の建物劣化なら外壁の塗装も剥げてクラック(ヒビ割れ)などが目立つが、“大規模修繕工事”を実施して5年しか経っていないため目視ではほぼ分からない。

調査機材を使って損傷箇所を調べる事もできるが、そこまで大がかりにする事もないため、とりあえず可能な限り目視で調査や点検をする。

それでも外壁に細かなクラック(ヒビ割れ)が見つかり、窓枠や換気扇のシーリング切れもある。

漏水住戸の区分所有者が『台風やゲリラ豪雨などの大雨が降ると漏水するが、普通の雨なら漏水しない。』と最初に語っていた。

この説明で想定できるのが下記の通りとなる。

①:上から降る雨では漏水しない。
②:『大阪のマンション』は川沿いにあり、強い風が川により下から巻き上げられる。
③:強風により大雨となった雨粒が建物の外壁に打ち付けられる。
④:横や下から雨水が浸入し、住戸内に漏水を起こす。

この想定案を、漏水住戸の区分所有者、理事会の役員、“大規模修繕工事”を実施した建設会社を『大阪技建』、管理会社『大阪コミュニティ』に説明し、理解と納得してもらう。

そして“漏水調査作業”を進める事となる。

※画像はイメージであり本文とは関係ありません。

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