■実録、老朽マンションの現実【第1章-その3】

それは1階部分の雨水管の継目にズレが生じていた。

上層階から下りてくる雨水管と、地中から出ている雨水管との継目が下に落ちている。

どういう事か?

この『大阪のマンション』は川沿いに建っている。

そこでピンときた。

地盤沈下だ。

もともと大阪市内は地盤沈下で悩まされてきた歴史がある。

地上の建物に問題があるのではなく、その敷地に問題があるのである。

川沿いの弱い地盤の敷地に50年前の建築技術で建てたため、たとえ杭を打っていても長い年月と杭に何かしらの問題が生じて、建物が歪(ゆが)み始めている可能性がある。

もしかしたら川沿いの地中に想定以上の水が浸み込み、土が流出しているかもしれない。

理事長に『建物の躯体レベルを調査してはどうか?』と提言したが、理事長も『もし地盤沈下で建物が傾いていたら、高齢者も多い居住者にどう説明したらいいのか分からない。』と青い顔をしていた。

その“知りたくない気持ち”はよく分かる。

そのため『大阪のマンション』は、建物不具合を修繕工事でしのぐ決断をした所存でございます。

※画像はイメージであり本文とは関係ありません。

■マンション管理士事務所ループデザイン■

マンションに関するご相談はループデザインにお任せください。

メール相談は無料です。

【メールアドレス】
open.closet@gmail.com

■マンションコンサルティングオフィス ループデザイン
http://loopdesign.web.fc2.com/