■大成建設に厳しい目

大成建設は北海道札幌市で建設中の高層複合ビルで施工不良と検査数値の虚偽申告が発覚し、今後の建設工事の受注や経営に影響が出る可能性がある。

問題が起こった高層複合ビルは、施主のNTT都市開発が発注したテレビ局跡地の再開発案件。

アメリカ高級ホテルのハイアットホテルや商業施設、オフィスが入居する予定で、受注額は200億円~300億円とされている。

鉄骨まで組み上がった構造体で、鉄骨が規定より傾き、床のコンクリートスラブが薄い箇所が多数見つかった。

品質管理の担当社員も問題箇所の数値を施主のNTT都市開発に虚偽報告していた。

大成建設は問題を厳重に受け止め、鉄骨の構造体を解体して建て直すと発表している。

大成建設が構造体の解体、新たに建直しする費用に、2年程の竣工延期によりNTT都市開発が新たなビルから得られる賃料補償、テナントが入居できない補償を含めると、受注金額以上の損害金が発生すると見られる。

東京などの首都圏や地方都市では駅前などの再開発案件が多く、受注額が数億円規模となり、ゼネコン(総合建設会社)の建築事業の収益面の影響は大きくなる。

大成建設も東京の赤坂や虎ノ門、地方では広島市で大規模な再開発案件を受注しており、今後は他の建設会社や施主となる不動産会社(デベロッパー)も含めて建設費高騰や人手不足への対応が急務となる。

知らんけど。

【俺の経済新聞 2023年3月18日】

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