■世界で増える高層ビル

2023年秋に日本一高い高層ビルが誕生する。

東京都港区に建設された『麻布台ヒルズ』で高さ330mの64階建てで、大阪市阿倍野区に建つ『あべのハルカス』の300mを抜く。

ただ、2027年には東京都千代田区の東京駅前に高さ390mの『トーチタワー』が完成する。

高層ビルは世界に目を向けると、300m級の“スーパートール”は当たり前で、600m級の“メガトール”が次々と建設されている。

高層ビルの杭は、底面積を広げる事で1本あたり1万tを支え、杭の本数を減らし、排土量も2割~3割に減らせ、施工期間も1割~2割短縮できる。

地震対策では、上層と下層を分離させた構造で、連結部に積層ゴムやオイルダンパーを組込んだ設計技術の“BILMUS”(ビルマス)も開発されている。

上下の層が揺れを打消す方向に動き、ビル自体も制震構造となっている。

1000m級の高層ビルも計画されており、日本の建設会社でも技術的には可能だが、日本では地震と台風の揺れに対する技術と構造が必須となる。

高層ビルの“高さ”と“幅”のバランスが重要となり、地震に備えるには軽くて柔軟構造、台風の備えるには硬い堅固構造で、相反する2つの構造を兼ね備える必要がある。

日本の高層ビルを建設する安定した比率は“縦”(建物高さ)と“横”(土台幅)が4:1になるよう設計している。

この比率を守らず高くしただけの高層ビルは細長くなり上層階に行くほど大きく揺れる。

中東のあるドバイの『ブルジュハリファ』は828mあるが、地盤は最も弱い砂の上に建っている。

そのため基礎に192本の50m近い長い杭を打ち、分厚いコンクリート基礎を設けて建物を上に乗せる構造となっている。

同じ中東のサウジアラビアのジッダでは開発中の『エコノミックシティー』で1000mの『ジッダタワー』が建設中だが、完成は未定となっている。

一方、中国では本土全域の都市で高層ビルが乱立した事により、過剰投資や経済軽視への抑制として500m超の高層ビル建設は禁止された。

アメリカのニューヨークでは細長い“ペンシルタワー”と言われるタワーマンションが建設されている。

ただ、“ペンシルタワー”は細長く軸が弱いため問題も生じている。

セントラルパーク近くに建設された97階建てのタワーマンションの『432パークアベニュー』では、“高さ”と“幅”の比率が14:1となりボールペン並みの比率となっている。

そのため風が吹くたびに揺れ、エレベーターの故障や水漏れが多発している。

それ以外にも“ペンシルタワー”は建設されており、“高さ”と“幅”の比率が24:1のタワーマンションもあり、これは新品の鉛筆並みという。

知らんけど。

《世界と日本の高層ビル》
〔名称〕ブルジュハリファ 〔地域〕ドバイ 〔高さ〕828m
〔名称〕ムルデカ118 〔地域〕マレーシア 〔高さ〕679m
〔名称〕上海タワー 〔地域〕中国 〔高さ〕632m
〔名称〕メッカロイヤルクロックタワー 〔地域〕サウジアラビア 〔高さ〕601m
〔名称〕平安国際金融中心 〔地域〕中国 〔高さ〕599m
〔名称〕トーチタワー 〔地域〕東京都千代田区 〔高さ〕390m
〔名称〕麻布台ヒルズ 〔地域〕東京都港区 〔高さ〕330m
〔名称〕あべのハルカス 〔地域〕大阪市阿倍野区 〔高さ〕300m
〔名称〕横浜ランドマークタワー 〔地域〕横浜市西区 〔高さ〕296m

【俺の経済新聞 2023年2月18日】

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