■建築構造の真骨頂、名港大橋3兄弟【その3】

基礎の上には高い塔が建っている。

これはインターネットで詳細が載っており、ブルーの“名港東大橋”は約130m、ホワイトの“名港大橋”は約195m、レッドの“名港西大橋”は約127mとなっている。

単純に高さ100mのビルは25階建程度なので、30階建と50階建程度の高さの塔と言える。

塔を軸に、神戸方面の西行きと東京方面の東行きの橋桁が吊られている。

橋桁は宙ぶらりんの吊り橋だ。

その橋桁を吊っているのがケーブルである。

『こんなモノで大丈夫なのか?』と思う程に細いケーブルである。

確かに複数本で吊っているが、それでも『もし、1本でも切れたら!』と思うと怖い。

ただ、そこは構造計算されたケーブルである。

たぶん、数本切れても支える強度を保っている事であろう。

“名港大橋”を含め海を渡す巨大な橋は、ほぼ吊り橋である。

と言う事は、車が通る橋桁はブラブラしている訳である。

トラックが通るたびにブラブラ、風が吹いてもブラブラ、地震が来ればグラグラである。

近代の建築技術と建材の高度化により、すべて構造計算されているため安全に保てていますが、1950年代のアメリカで造られた大橋はちょっと怖い。

潮風にさらされサビたケーブル、そして塔や橋桁の鉄部もサビやヒビ割れがある。

サンフランシスコやニューヨークなど大都市に掛かる大橋は適用期をすでに超えて、掛替か保守修繕かで悩んでいるという。

どちらにしろ、巨額の費用がかかる。

しかも、当時の建築構造による設計のため、風力により橋桁がユラユラして落ちた大橋もある。

1940年代にワシントン州で掛けられた“タコマナローズ橋”である。

ビデオで観たが、強風で橋桁がグラングランしてワイヤーが切れて崩壊した。

とても恐ろしい映像である。

この事からも、建築物しかり、建造物しかり、見た目の豪華さや優美さに意識がいきがちだが、目に見えない構造力学がその建物の全てを支えている事を忘れてはならない。

『経済設計』を口にするアホな不動産会社の社長も居たが、建築構造に省く箇所など1つも無い。

結局、“タコマナローズ橋”も崩壊後に再び建設する事になり、単純に建築費は2倍以上。

『経済設計』で建設した分譲マンションは、『耐震偽装』のレッテルを貼られ解体される事に。

どこをどう解釈したら『コスト削減』できたのか?

これは建設業界だけでなく、さまざまな業態に潜んでいる罠でもある。

ケチったおかげで、膨大な害を被る。

そう考えるとこの様な事は、どこにでも転がっている。

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