■木造集合住宅:海岸沿いのローカル線駅前住宅
日本は島国のため東西南北に海に囲まれています。
当然に、町も高地の山々に造るよりも、海に近い平地に造る方が簡単で効率的です。
ただ、町を海沿いに造るには、それなりのリスクも生じます。
一番に思い浮かべるのが地震による津波です。
2011年3月11日に発生した東日本大震災により東北地方の沿岸沿いを襲った津波は、永遠に日本人の記憶に残る災害です。
ただ、津波を恐れて山の高台に全ての町を移すのは現実的ではありません。
効率と防災。
どちらを採るのか。
どちらも採用するのがローカル線駅前住宅の町構成です。
まず、海沿いの平地にローカル駅を中心に住宅などを形成します。
そして、その地域の見渡せる高台に防災拠点を造り、ローカル駅と防災拠点に循環バスを走らせます。
その防災拠点には、火が消える事のないたき火をシンボルにし、物販店、防災備蓄倉庫、キャンプ施設を設けます。
たき火は、和歌山県有田群広川町で昔に起こった地震により高台にある稲の束に火を着けて、その火を目印に海沿いの人々を山に誘導して津波から救った『稲むらの火』を参考にし、暗い夜でもそのたき火を目印にして防災拠点に来る事を目的にしています。
365日、その火を絶やさないよう町の人達が当番で見守る“不消のたき火”です。
さらに、防災拠点は日常的に使用する事で、災害が起こっても無意識に身体が覚えている事が重要と考えています。
そのため、たき火の回りにキャンプができる施設を設けて、テントを張って寝起きし、バーベキューなど料理もでき、日常から家族などがアウトドアとして利用できるようにします。
食材は外から持ち込むのではなく、防災拠点にある物販店で購入し、防災備蓄倉庫の備蓄品を日頃から使い、常に新しい物品を保管し、さらに必要な物品は追加する事もできます。
ローカル駅と防災拠点を循環バスが走る事で足の悪い高齢者も来ることができ、交流できる場として喫茶店を設ければ、顔馴染みと会話をして物販店で買物をして帰るという1日のルーティンができます。
日常で使用する事で日頃からその防災拠点を身近に感じてもらいます。
このように、防災だけを目的とした施設だと、10年に一度、100年に一度の災害時には、上手く活用できない事が多いため、このように地域の日常に溶け込む防災拠点が重要と考えています。
そうすれば、たとえ海沿いの町で地震により津波が発生した場合でも、すぐに高台の防災拠点に避難する事ができます。
海岸沿いの津波対策を講じるローカル線駅前住宅。
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