■大成建設、ビル管理を強化

全国のビルの老朽化が増加しており、保全管理の人手不足や非効率は大きな課題となっている。

ビルの保守管理は、現場の人員や点検業者の感覚で成り立っている面がある。

大成建設が開発した新システムは、大規模ビルなら数百ヶ所にのぼる日常点検のデータをクラウド上で分析し、不具合の兆しを発見し対処する。

新規で建てる建設市場が縮小するなか、新システムを活用できる建物管理市場に参入する。

新システムは、ビルの設備員がタブレット端末のウェブアプリに確認した数値を入力していく。

このアプリは建物管理システムの“ライフサイクルマネジメントコンソール”(LCMC)で、ビルの電圧や気温、設備の稼働音や形状変形を含め800以上のチェックポイントを管理する。

設備員は1日4回ほど巡回し、全てのデータを“ライフサイクルマネジメントコンソール”(LCMC)に入力する。

ネットに接続したメーターに切替れば、自動でデータ収集もできる。

異常値があると点検項目に表示され、管理者が遠隔地に居ても、即座に対応できる。

現場の写真や動画もシステム内で共有する。

東京都区部のオフィスビル高齢化は、2022年末時点で平均築年数は32.9年と、2000年末の16.3年から2倍になっている。

大成建設では、建設市場は経済環境による波が激しく収支が安定しないが、一方でビル管理市場は4兆円ほどで安定しており、人手不足や業務見直しによる効率化が不可欠で、新システムのノウハウを導入して参入する。

建設業界では、図面など3D(3次元)ソフトで設計図やパース(完成予想図)を製図し、構造が視覚的に把握しやすく、建材や設備など仕様書のデータ登録もできる。

“ライフサイクルマネジメントコンソール”(LCMC)は、これと点検項目の台帳を併せ付けて、フロアや部屋ごとに設備の稼働状況や点検すべき項目を一覧できる。

ビルの従来の保守管理は、設備に不具合が発生してから設備員が修理するか、過去の経験則から早めの交換するかだった。

日々の定期点検データを積重ね、変調の兆しを正確につかめれば、より適切な処置ができる。

様々な物件データを“ライフサイクルマネジメントコンソール”(LCMC)を通じて収集し、ビルごとに、どんな条件で、いつ故障するか予測して精度を上げる。

“ライフサイクルマネジメントコンソール”(LCMC)は延べ床面積1万㎡(3025坪)の建物なら、初期費用は100万円、利用料は月額10万円からとなる。

国内の建設市場の縮小しており、国土交通省の調査では2021年度の建築物の着工床面積は1億2246万㎡で、ピークの1990年度の4割程度という。

建設業は受注有無で年度の売上高が大きく左右され、安定収益を得られる事業拡大を進めている。

鹿島建設は、不動産開発事業に力を入れている。

大成建設は既存物件の管理事業に着目した。

2021年度のビル管理市場は4兆2724億円で、マンション市場でも2016年以降、首都圏の新築マンション販売戸数を、中古マンションの成約件数を上回るなど、中古建物を長期間活用する動きがある。

知らんけど。

【俺の経済新聞 2022年8月11日】

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