■八王子アパート階段崩落事故
2021年4月17日、東京都八王子市のアパートで屋外階段が崩落し、住民1人が階段に上がる際に1階からの踊場で崩落し、2m下の地面に落下し死亡した。
アパートは木造3階建ての築8年だが、原因は階段踊場に木材が使用され、それが雨水等で腐食していた。
建物を施工したのは神奈川県相模原市にある則武地所(破産)で、木材に防腐措置を講じおらず、他の施工物件でも同様の症状が見られた。
風雨に晒される屋外階段は、木造だと腐食リスクが高まる。
国土交通省は建築基準法施行令で、屋外階段の木造は禁ずるが、有効な防腐措置を講じれば認めている。
ただ、法律だけでは施工不良は防げず、建設途中や竣工後にチェック機能がきちんと働いていたかが焦点となる。
通常、新築建物を建築する際、建築確認等を自治体が認める必要がある。
確認事項は1999年から民間に開放され、現在は民間検査機関が担っている。
設計後に図面や書類等により『建築確認済証』を出す。
建設途中で現場や内部構造により『中間検査合格証』を出す。
建物竣工後に現場建物や書類変更図面等により『完了検査済証』を出しす。
これらをクリアした初めて建物を使用する事ができる。
ただ、全国に新築される建物数より、建物検査する民間検査機関の数が圧倒的に少なく、現場に足を運ぶ事なく書類確認で済ませているのが現状である。
国土交通省は2022年4月に屋外階段の木材使用の場合は、申請書に階段構造や防腐措置を明記するよう義務付けた。
過去の事例からみて法律を厳格化しても、施工する建設会社や工務店の社員や職人の意識が変わらなければ、建物の建築する際の施工不良は無くならない。
人員が慢性的に不足しているため、建設現場をカメラなどで録画しAI(人工知能)がチェックするなど建設業界ではデジタル化も求められている。
知らんけど。
【俺の経済新聞 2022年5月18日】
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