■マンション管理で見た自治体の高齢者対応【その5】


▼H市の高齢者対応

毎年5月頃に郵送される固定資産税・都市計画税の納付書。

口座引落の手続きをしている人なら勝手に税金は支払われるが、高齢者ともなると口座振替の手続きも面倒である。

高齢者ともなれば病気などで外出できない人も多く、さらに2019年に中国で発症した新型コロナウイルス感染拡大に伴い外出自粛する人もいる。

それでも自治体から固定資産税・都市計画税の納付書は郵便ポストに届く。

足の悪い高齢者が近隣のコンビニエンスストアまでも支払に行く事が困難なため、H市の税納付課の担当者に自宅訪問して集金してほしいと相談した。

そしたらH市の税納付課の回答は『H市では自宅訪問して税金徴収は実施していません。』との事だった。

さらに追加で『外出が困難だったら口座振替の手続きをしてください。』だった。

その返答により『そもそも口座振替の手続をするにも、まずは外出しなければならないだろ。』と伝えると、『個別の事情は関与しません。』との事。

だから『では、外出できない高齢者が税金を滞納したら、どのように固定資産税を徴収するのか?』と問い合わせてみた。

その回答は『納税者の居住地に督促状を送付します。』だった。

H市の税納付課は、高齢者の滞納は家族なり親族なりが代理で支払う事を想定しており、それでも滞れば督促状を送付し続け、自らの足で徴収する事はぜったいにしない。

結局、当方で代理にその固定資産税・都市計画税は支払う事にしたが、ここからは余談話しになる。

もし固定資産税・都市計画税を代理で支払ってくれる人がいない外出できない高齢者が、自治体から督促状を送り続けられても支払う事はできない。

それが長年続けば、その滞納している固定資産税・都市計画税は5年で消滅時効を迎える。

自治体としても税金を取りっぱくれる。

それをH市の税納付課に話すと、他人事のように苦笑いだけした。

所詮、高齢者が納税できなくても、その自治体で働く人達の給与の上下には関係ない。

ここが民間企業と役所の感覚の違いである。

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