■目指せ!建築士【建築計画】排水設備

し尿浄化槽に関する事項。

【ZE-444】

●解説
▼し尿浄化槽
▽し尿浄化槽の機能
・下水道がない地域で、生活排水を下水に流すために使用する。
・生活排水の有機物を、好気性菌、嫌気性菌、中性菌など細菌の作用によって浄化し、無害な状態にまで浄化する。
・浄化槽の性能、処理の大きさを決める基準としてBODが使われる。

〔BOD〕
・生物化学的酸素要求量。
・好気性菌の作用で汚物を分解するときに必要な酸素量のこと。
・汚染度が高いほど数値が高くなる。

▽し尿浄化槽の構造
〔腐敗槽〕
・嫌気性菌の作用で汚水の腐敗、分解を行う。

〔ろ過槽〕
・酸化槽に固形物が流込まないためにろ過する。

〔酸化槽〕
・好気性菌の採用で汚水を酸化、分解する。

〔消毒槽〕
・酸化槽より出た汚水に消毒液を入れて、消毒殺菌する。

▼浄化槽の機能
▽浄化槽設置の概要
・公共下水道のない地域は、汚水または汚水と雑排水を浄化槽で浄化した後に排水路に放流する。
・汚水は、汚水中の養分が細菌により分解される事で浄化する。
・細菌には、酸素を必要とするものと、酸素不要のものがあり、浄化槽はこの2つの細菌を利用する。
・浄化槽内の酸素が不要な細菌が働く部分では密閉状態にし、酸素が必要な細菌が働く部分ではブロアー(ばっ気装置)により空気を送込む。

▽浄化槽の種類と性能
〔種類〕
①:し尿浄化槽
・し尿を単純に浄化するもので、雑排水を処理せずに放流するため、河川などの水質汚濁につながる。

②:合併処理浄化槽
・し尿など汚水と併せて雑排水を浄化するもので、公共下水道のない地域では、この合併処理浄化槽を設置する事が義務付けされている。

※どちらの浄化槽も、多量の雨で機能が失われるため雨水配管につながない。

〔性能〕
・浄化槽の性能は、養分の分解された度合が大きいほど良い。
・性能の表示にBOD(生物化学的酸素要求量)で示す。
・BODは、菌により有機物の分解を行なう際に必要な酸素量である。
・値が大きい場合は、酸素をまだ必要とする細菌が多く存在する事を表し、養分が多量に残っている事になる。
・BOD値が大きければ汚染度が大きい事を表す。
・浄化槽に要求される性能規準は、浄化槽の容量が大きいほど厳しくなり、BODの規定値が小さくなる。

▼汚水処理設備の用語
〔BOD〕
・細菌が有機物を分解する際の必要酸素量。
・Biochemical Oxygen Demandの略。

〔エアーレーション〕
・ばっ気とも言い、浄化槽内に酸素を送込むこと。

〔合併処理〕
・し尿と雑排水とを合わせて処理すること。

〔腐敗槽〕
・し尿浄化槽の1つで汚水の腐敗、分解を行う。

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