■目指せ!建築士【建築計画】公共施設

病院の計画に関する事項。

【ZE-333】

●解説
▼病院の計画
▽病院の種別
・医療法において、患者20人以上の収容施設を有するものを病院と言う。
・患者100人以上を収容して、内科、外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科の各診療科を有するものを総合病院と言う。
・患者19人以下の収容施設を有するものを診療所と言う。

▽病院の組織
・病院は、病棟部、外来診療部、中央診療部、管理部、サービス部などの各部からなる。

▽各部の構成
〔病棟〕
・総合病院では総床面積の1/3を占め、ブロックプランの中心となる。
・病室への出入を管理でき、病室との動線が短くなるような位置にナースステーション(看護師勤務室)を設ける。
・病棟には、処置室、汚物処理室、配膳室、洗面洗濯室、リネン室、浴室、便所、デイルーム(病室以外で患者がくつろぐ室)などの室を設ける。

〔病室〕
・病室面積の最低基準は、個室6.3㎡以上、2人部屋以上は1人あたり4.3㎡以上とする。

〔看護単位〕
・一般に患者40ベッドに対して1チーム15名程度の看護師を1看護単位とする。
・ナースステーション(看護師勤務室)で組織的に看護、管理する。

〔外来診察部〕
・外来診察部は、外来患者や入院患者を診察する。
・各科の診療室が置かれている。
・外科は他科から離し、救急診察部の近くに設ける。

〔手術室〕
・手術室は直接、廊下から手術室に出入しないように前室を設ける。
・前室は減菌室とする。
・手術台の上部に無影灯(無影燈)を設け、空調は独立系統にするなど、特別な設備計画をする。

〔サプライセンター〕
・病院全体の医薬品を支給、消毒する部門で、手術室の近くに設ける。

▼医療施設
▽病院と診療所
・入院患者を何人収容できるかにより区分される。
・入院患者数は、ベッド数として表される。

①:診療所
・19ベッド以下、または入院施設がない。
・一般的に医院と言われる。

②:病院
・20ベッド以上~99ベッド以下。

③:総合病院
・100ベッド以上。
・診療科目と、その施設や設備、研究施設などについて医療法で定められた以上の施設を設ける。

▽病院と診療所の構成
・主に総合病院の構成となる。
・内科や診療所は入院患者が少ないため、外来診察部が主体となる。

〔外来診察部〕
・外来患者が診療を受ける部門。
・診療室、待合など。

〔中央診療部〕
・手術室、検査部、薬局、物療室、中央材料部(サプライセンター)、リハビリテーション部など。

〔病棟部〕
・病室、看護師室など。

〔管理部〕
・医局、事務関係室など。

〔サービス部〕
・厨房、洗濯、設備諸室など。

▽各部の計画
①:外来診察部
・総合病院は、外来と入院の出入口を分ける事が望ましい。
・待合室は、診療室の周りにゆったりとしてスペースをとり、混雑の少ないよう計画する。

②:中央診療部
・薬局は、待合室や外来出入口に近い所に設ける。
・手術部は、外科病棟や検査室、中央材料室と連絡しやすい所に設ける。
・手術室は無菌とするため通過交通のない建物端部などに配置する。
・手術室の換気、温度湿度調整は、他の室と別系統の設備を用い、無菌室にする。
・手術室の床コーナー部分は、清掃維持のため丸みを持たせるサニタリーコーナーとする。
・中央材料室はサプライセンターとも言い、手術や診療に使う器材を消毒や保管し、供給する所。

③:病棟部
〔全体〕
・通路の壁にはストレッチャーでの移動を考慮し、防護帯を取付る。
・病棟部と手術室の中間に、手術後の重症患者が入る集中治療室(ICU)を設ける。

〔病室〕
・病院の病室の床面積は、患者1人あたり6.4㎡以上とする。
・診療所の病室は2人室以上の床面積は、患者1人あたり4.3㎡以上とする。
・診療所で患者1人を収容するものは、1人あたり6.3㎡以上とする。
・大部屋では、カーテンで囲んで簡単に視線を遮るキュービクルシステムとする。

〔ナースステーション(看護師勤務室)〕
・病棟の中央で、階段室やロビー並びのエレベーターの近い所が望ましい。

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