■目指せ!建築士【建築計画】教育施設
幼稚園、保育所の計画に関する事項。
【ZE-321】
●解説
▼幼稚園、保育所の計画
▽目的
・幼稚園は、小学校入学前の準備期間としての教育施設に位置付けられる。
・保育所は、保護者の事情により幼児から学童までの児童を預かる社会施設的な性格を有する。
・保育所は幼稚園に比べて、対象とする児童の年齢層は幼児からで幅広く、在所時間も長い。
▽敷地
・幼稚園、保育所は共に、途中に交通の激しい所がなく、静かな環境の良い所に位置する事が望ましい。
・保育所は、保護者の通勤途中にあるなど、送迎に便利な所にある事が望ましい。
〔敷地面積の目安〕
敷地面積 = 園舎面積×3+運動場面積
▽基本計画
・園舎は原則として平家建とし、2階建にするときは、保育室、遊戯室、便所などの施設は1階に配置する。
・園舎が耐火構造で、かつ、スロープなどによる避難施設が設けられている場合、上記の施設を2階に置いても可能。
・園舎と運動場は同一敷地内にあること。
・保育室は南面に配置する。
▽諸室の計画
・保育室は66㎡(20坪)程度の広さとし、照明は200lx程度とする。
・保育室は手洗、便所を隣接させて配置する。
・遊戯室は90㎡(27坪)以上の広さとし、屋内運動場の用途と、講堂の用途も兼ねる。
・遊戯室を原則として独立して設けるが、遊戯室が十分に配置できない場合は、保育室を大きめに計画するか、保育室を2室連続して設けるなど、保育室と兼ねる計画もよい。
・幼児用便所は、保育室に近く、保育士などが見守指導できる位置に設け、大便所の扉の高さは100cm~120cmとして保育士が覗ける高さとする。
▼幼稚園、保育所
▽幼稚園と保育所の区分
〔幼稚園〕
・学校教育法。
・3歳~5歳までの幼児を保育する事を目的としている。
〔保育所〕
・児童福祉法。
・乳児~5歳までの子供を親の委託を受けて預かる施設。
▽敷地の要件
・日照、通風の良い場所で、冬期の風当たりが少ないこと。
・周囲に自動車交通量が少ないこと。
・徒歩圏内の場合、通園距離は300m以内が望ましい。
▽各部の計画
①:保育室
・幼稚園の1クラスは原則35人以下。
・保育室の数は学級数以上を設ける。
・保育室は園児1人あたり1.5㎡~2㎡の面積が必要。
・保育室はやむを得ない場合、遊戯室と兼用しても可能。
・保育室は南面で日当たりを良くする。
・保育室廻りに土足で使えるテラスを、保育室の延長部分として設ける。
②:便所
・便所は保育室、遊戯室に近接して設ける。
・幼児用の大便器ブースの扉の高さは、大人が見守れる高さの1.2m程度とする。
③:その他
・保育所は、乳児のための乳児室、乳児がハイハイできるほふく室など専用の空間が必要。
・乳児室は1.65㎡/人以上、ほふく室は3.3㎡/人以上の面積が必要。
・活動的な乳児の保育室と一緒にしてはならない。
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