■目指せ!建築士【建築計画】住宅計画
集合住宅の計画に関する事項。
【ZE-312】
●解説
▼集合住宅
▽低層集合住宅
・限られた土地を有効利用するため、数戸の住居を水平に連続して1棟として建てる形式。
・独立住宅の良さを取入れ、中高層集合住宅の共同住宅では得られる事が難しいプライバシーなどの居住条件の確保を目的とする集合住宅型式。
・敷地の広さにより各住居とも庭を持つ事が可能となる。
・独立住宅に近い居住性が得られる。
・各戸に専用庭が付いているテラスハウスと呼ばれる形式では、独立住宅に近い居住性が得られる。
〔長所〕
・緑地帯など空地の共用オープンスペースを確保できる。
・良好環境を伴う低層中密の住宅地を形成できる。
〔短所〕
・防犯や防災面で独立住宅と変わらず脆弱である。
・敷地や建物の権利関係や管理方法など規定する必要がある。
▽中高層住宅
・中高層集合住宅は、通路やエントランス、エレベーターなどの共用部分や、共同で用いる建物設備などの共有部分が多数ある共同住宅。
・通路と住戸のつながり方の違いにより建物計画や利便性などが分類される。
①:片廊下型
・連続した住戸の片側に廊下をつける型式。
・通路側の居室の通風やプライバシーに欠ける。
・一般的なマンションに最も多い。
②:中廊下型
・廊下の両側に住戸を連続する型式。
・同じ大きさの敷地に対して、最も多くの住戸を計画できる。
・通路側の居室は、日照、通風やプライバシーが最も悪い。
・ワンルームの単身向け賃貸マンションに多い。
③:ツインコリダー型(ツインコリドール型)
・片廊下型を並列させて通路でつないだ形式。
・中廊下型と同様に住戸を数多く計画できる。
・通路側の居室は日照、通風は保たれるが、プライバシーに欠ける。
・自治体により建設された市営住宅や公団住宅などに多い。
④:階段室型
・階段のある1つのホールに2住戸ずつ配置する形式。
・通風、採光、プライバシーの面で居住性が最も良い。
・高層にすると各階段室ホールにエレベーターが必要で、建築設備費が高くなるため、3階~4階までの低層集合住宅や中層集合住宅に向いている。
・低層のファミリー向け賃貸マンションに多い。
⑤:集中型
・エレベーター、階段のあるホールの周囲を住戸が囲む形式。
・高層の建物は塔状型という。
・北側住戸の日照は良くないが、全体としては、階段室型の次に居住性を良くする事ができる。
・日当たりを考慮する日本では数少ない形式だが、周辺に建物が密集していない敷地に余裕のある低層のファミリー向け賃貸アパートで見られる。
⑥:フラット型
・そのフロアに各住戸が1層のもの。
⑦:メゾネット型
・2以上のフロアに各住戸が2層以上あり、住戸内に階段がある。
・専有部分が2階以上になり、階段や廊下を設けるため狭い住戸には適さない。
⑧:スキップフロア型
・1階または2階おきに廊下を設け、エレベーターが廊下のある階だけに停止する形式。
・廊下のない階でのプライバシーや通風が確保できる。
・廊下のない階は階段で上り下りするため、バリアフリー性がないため高齢世帯などには不向き。
・2000年以降に竣工した分譲マンションでは、ほぼ見られない。
▽集合住宅各部の計画
①:バルコニー
・集合住宅は、南側や東側などにバルコニーを設ける。
・生活上の便利さや、バルコニーが庇の役目となり視線除けとなりプライバシーが向上する。
・高層階など室内からの高さに対する不安感が緩和される。
・上階のバルコニーは、日照調整として利用できる。
・火災時においては、下階からの延焼防止、避難路として有効である。
・バルコニーは、共同住宅のデザインを決める上で重要となる。
〔寸法〕
・奥行:1m以上。
・手摺高さ:1.1m以上。
・支柱間のさんは、子供が昇らないよう縦ざんとし、その内法間隔は、幼児の頭が入らない寸法で12cm、内法11cm以下とする。
〔隣接住戸間の袖壁〕
・隣接住戸からの延焼防止のため、両住戸間に袖壁を設ける。
・袖壁により、遮音、プライバシーの確保などを図れる。
・避難経路になる場合、袖壁は人力で破壊できるものとし、通路の確保ができるようにする。
②:各住戸の界壁
・各住戸の界壁は遮音上、鉄筋コンクリート造の場合は最低10cm以上とし、標準は12cm以上とする。
・各住戸の界壁は、耐火構造または防火構造とし、小屋裏または天井裏に達するようにする。
▼集合住宅の計画
▽マンション
・住宅を集合化する事により、土地の有効活用を図り、設備の共同化や集約化を図る。
・近隣住民とのコミュニケーションを高められるという長所を有する一方、管理面で共同責任が生じる事や、プライバシーが失われやすい事など問題点もある。
・高層、高密化のため、太陽光に関しての性能の悪い住宅になる傾向がある。
▽高さによる分類
〔低層住宅〕
・一般的に1階~2階建ての共同住宅。
・各住戸を横に連ねた連続住宅は、各住戸に庭を有し、庭付きの長屋みたいなテラスハウスとも言う。
・魅力のある空間を造る事ができ、変化のある連なり方をしたタウンハウスもある。
・敷地に余裕のある郊外に適する。
〔中層住宅〕
・一般的に3階~4階建ての共同住宅。
・エレベーターを必要としない4階程度までの建物で、鉄筋コンクリート造(RC造)の壁式構造のものが多い。
〔高層住宅〕
・一般的に5階建て以上の共同住宅。
・エレベーターを必要とし、敷地に対する住戸の密度が高いため、都市や近郊に建てられる建物が多い。
・分譲マンションの大半が高層住宅として建設される。
〔タワーマンション〕
・一般的に20階建て以上の共同住宅。
・大都市の中心部に建設される事が多い。
・高層階の眺望や充実した共用施設が設けられている。
▽共用通路の構成による分類
〔階段室型〕
・階段室またはエレベーターホールから直接、各住戸に達する形式。
・採光、通風をプライバシーを失わずに確保でき、良好な居住環境を得る事ができる。
〔片廊下型〕
・階段、エレベーターにより各階に上がり、各階の片廊下により各住戸に達する。
・廊下側の室のプライバシーが失われやすく、また、プライバシーを確保しようとすると採光や通風が十分でなくなる。
〔中廊下型〕
・階段、エレベーターにより各階に上がり、各階の中廊下により各住戸に達する。
・廊下の両側に住戸の並ぶ形式で住戸密度は高く、敷地の利用度は高いが、廊下が閉鎖的になりやすく、廊下側の室のプライバシーの確保や日照、通風条件が悪くなりやすい。
・住居は東と西に向くため、太陽熱に関する性能が悪くなる。
〔ツインコリダー型〕
・中廊下型の欠点を除くため、片廊下型を中庭、吹抜を挟んで並列に配置したもので、廊下側の室にもある程度の採光と通風を得る事ができる。
・太陽熱に関して改善されず、性能は悪い。
〔集中型〕
・階段室、エレベーターなどのコアを中心として、その周囲に住戸を配置する。
・高密度化が可能だが、日照上、不利になる住戸ができるため、日本では適用例は少ない。
▽住棟の断面構成による分類
〔各階型〕
・各階に階段、廊下を設け、エレベーターが設置されている場合は、エレベーターが各階に停止する。
・最も一般的な形式で、各住戸への動線が明確である。
〔スキップフロア型〕
・廊下は1階または2階おきに設け、エレベーターは廊下階のみに停止する。
・エレベーターの台数に対して住戸を多くとれる片廊下型の長所と、各室のプライバシーが確保される階段室型の長所を取入れたものである。
・廊下のある階と、ない階とでは、住戸への動線が異なる事と、住戸の平面構成も異なり、避難動線が複雑化する。
▽住戸の断面構成による分類
〔フラット型〕
・各住戸が平面的に1層で構成されているもので、最も一般的な形式である。
〔メゾネット型〕
・各住戸が2層以上から構成されているもので、スキップフロア型と組合せて計画される。
・廊下のない階では、プライバシー、通風の確保が有利となる。
・住戸内に階段が必要となるため、住戸が小規模な場合には適さない。
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