■目指せ!建築士【建築計画】日影・日照・日射

日影曲線に関する事項。

【ZE-231】

●解説
▼日影
▽日影の特徴
(1)日影曲線
・地面に垂直に棒を立てると、その影の先端は1日の太陽の動きに従って曲線を描き、これを日影曲線という。

〔日影曲線図〕
・年間の主要な日について日影曲線を描く日影曲線図がある。
・冬至では、年間を通じて最も長い影ができるが日影曲線は、北側に湾曲した形となる。
・春秋分では、東西に一直線の軌跡となる。
・夏至には、午前と午後に南側に日影ができるため、南側に湾曲した形となる。

(2)日影曲線図の読み方
・日影曲線図に示された破線は、時刻の地方真太陽時を表す。
・日影曲線と時刻線との交点から棒の位置まで引いた線が、その時刻における棒の日影になり、方位角αが分かる。
・棒の日影の長さは、同心円で表し、同心円の末端に書いてある数値は棒の長さを1とした時の倍率を表す。
・倍率を実際の建物の高さにかければ、実際の影の長さが分かる。

(3)建物の日影図
・日影図は、建物の日影の範囲を表す図。
・建物が日照に悪影響を及ぼす範囲などを知る事ができる。

〔日影図の描き方〕
・日影が最も問題になるのが、影が最長になる冬至で、一般的には冬至の日影図を描く。

①:建物の外形のどこかに1点を定めA点とし、方位線の中心に設定する。

②:A点から日影曲線上のある時刻を8時のB点として線を引き、影の長さと方位を決める。

③:A点とB点を結んだ線の長さ、方位の等しい線を建物の隅部分から引いて、それらに囲まれた範囲が日影となる。

〔日影図の特徴〕
・建築物の配置、形により、1日中、日影になる部分ができ、これを終日日影という。
・終日日影で、建物がVの字だと年間を通じて北側の日照はほとんどない配置となる。
・建物が逆Vの字だと年間を通して終日日影とならない。

▼日影曲線
▽日照時間
・日の出から日没までの時間を可照時間という。
・実際に日の照った時間を日照時間という。
・可照時間に対する日照時間の割合を日照率という。

日照率=日照時間/可照時間

▽日影曲線
・建築物に太陽光線が当たると、その裏側の地面に影ができ、この影の部分を日影という。
・日影は、太陽方位角αと太陽高度hの影響を受ける。
・太陽が方位角0°になる真南に来た時刻を南中時といい、その時の太陽高度を南中高度という。
・太陽方位角αと太陽高度hが判明すれば、その土地において建築物に生じる日影の方位および長さを知る事ができる。
・日影曲線で、日影の生じる状態を知る事ができる。

▽日影曲線の読み方
・12月22日の冬至の9時30分における日影の方位と長さの求め方。

〔1〕冬至線上に9時30分を示す線との交点OAは、Oに位置する高さ1の棒に生ずる影の方位と長さを示す。
〔2〕壁の方位は方位目盛から37°で、影の長さは同心円上に示す影の長さの目盛から2.5と分かる。
〔3〕真太陽時、通常、用いる時刻は兵庫県明石市における南中時を標準とするため、その土地の南中時とは時間的なズレを生じる。
〔4〕その土地における南中時を12時とする真太陽時を日影曲線では用いる。

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