■目指せ!建築士【建築構造】ガラス・塗料・その他の材料
ガラスに関する事項。
【ZE-441】
●解説
▼板ガラスの種類と特徴
(1)普通板ガラス
・機械引上方法で製造される透明板ガラスとすり板ガラスの2種類がある。
・品質には2mmと3mmの種類がある。
・窓や開口部に使用される。
(2)磨き板ガラス
・一般製板されたものを、両面研磨した透明ガラス。
(3)フロート板ガラス
・溶融金属上にガラス素地を浮かべながら成型したガラスで、研磨を行わずに平滑面を得ることができる。
・磨き板ガラスに比べて強度が高い。
・普通板ガラスと磨き板ガラスのガラスを磨いてフロートガラスにする。
(4)網入板ガラス
・金網を内部に入れたガラス。
・火災時、ガラスが割れても内部の金網が破片を支え、火の粉の侵入を防ぐため防火ガラスとして使用される。
・防火用、防盗用。
・同厚のガラスに比べて強度は小さい。
・強度は普通ガラスより弱い。
・温度差があると熱割れしやすい。
・鉄網のサビや、熱応力で割れる事がある。
・厚み6.8mmが一般的。
(5)熱線吸収板ガラス
・微量のコバルト、ニッケル、鉄、セレンなどの金属を加えた着色透明ガラスで、可視光線および太陽ふく射熱を吸収する。
・熱線をガラスが吸収し、室内の熱負荷や西日等の熱負荷を少なくする。
・熱応力が生じやすく、熱割れを起こしやすい。
・建築の外装などに使用される。
・赤外線透過率は40%~70%。
(6)熱線反射板ガラス
・フロート板ガラスの表面に反射率の高い金属酸化物の薄膜を焼付けたガラスで日射エネルギーを反射するので、冷房負荷を軽減する。
・ガラスが熱を反射する。
・建築の外装などに使用される。
(7)型板ガラス
・片面に型模様を付けたガラスで、光線は通すが、可視は遮る。
・浴室などに使用される。
・透視を避けたい窓に用いる。
・模様面を室内側にする。
・装飾的。
(8)強化ガラス
・板ガラスを軟化点近くまで加熱した後に、空気を均一に吹付けて急冷処理を施したもの。
・熱処理したガラス。
・フロート板ガラスに比べ3倍~5倍の強化があり、耐衝撃性が大きい。
・曲げ力、熱に強い。
・ガラスが割れても破片が細粉状になるので安全である。
・加工後の切断は、キズで強度が変化するのでできない。
・フレームレスドアに使用できる。
・旭硝子のテンパライトが有名。
(9)合わせガラス
・2枚の板ガラスを透明で接着力の強いポリビニルブチラール樹脂の中間膜を挟み、加熱圧着したもの。
・破片が飛散しない。
・衝撃物もほとんど貫通せず、割れにくい安全性の高いガラスで、車のフロントガラスや盗難防止用ショーケースなどに使用される。
(10)複層ガラス
・2枚の板ガラスの間に乾燥空気を入れ密封したもの。
・普通板ガラスに比べ2倍以上の断熱効果がある。
・防音、断熱用に使用される。
・日本板硝子の真空複層ガラスのスペーシアが有名。
・日本板硝子のアルゴンガス入りのLow-E複層ガラスが有名。
(11)結晶化ガラス
・ガラスを熱処理することで、ガラス内部に均一に結晶を析出させたもの。
・白色の建材で、ガラストップコンロや公共建築物の柱、壁面などに使用される。
・電気硝子建材のネオパリエが有名。
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