■目指せ!建築士【建築構造】セメント・骨材・コンクリート
セメントに関する事項。
【ZE-421】
●解説
▼セメント
(1)セメントの製法
〔手順1〕石灰石4:粘土1
〔手順2〕粉砕・調合・・・回転釜で1400℃で燃焼
〔手順3〕クリンカー・・・石膏3%以下(凝結時間調整剤:石膏は凝結時間調整のため加える)
〔手順4〕粉砕
〔手順5〕セメント
(2)セメントの主な種類と特性
◆ポルトランドセメント
①:普通ポルトランドセメント
・建築工事用に最も多く使用される。
②:早強ポルトランドセメント
・普通ポルトランドセメントより粉末が細かい。
・初期強度が大で施工期間が短縮される冬期工事用。
③:中庸熱ポルトランドセメント
・水和熱が低いので亀裂が生じにくい。
・コンクリート容積の大きいダム工事などに使用する。
④:低熱ポルトランドセメント
・初期強度は小さいが、長期強度は大きく、水和熱、乾燥収縮が小さい。
・マスコンクリート、高流動コンクリート、高強度コンクリートに使用する。
◆混合セメント
①:高炉セメント
・ポルトランドセメントに水さい(スラグ)を混合して微粉としたもの。
・水さい(スラグ)とは、高炉で生成される溶融状態の鉱滓を水で急冷したもの。
・水和熱が低く、膨張亀裂の恐れがない。
・耐薬品性、耐海水性がある。
②:シリカセメント
・ポルトランドセメントにシリカ(ケイ酸)質材を混合して微粉としたもの。
・高炉セメントと同様に用いられる。
③:フライアッシュセメント
・ポルトランドセメントにフライアッシュを混入したセメント。
・フライアッシュがボールベアリングの動きをするためワーカビリティーに良好。
・普通ポルトランドセメントと同様に用いられる。
(3)セメントの性質
①:普通ポルトランドセメントの比重は3.15。
②:風化したセメントは強度が低下する。
③:粒子が小さい粉末度が高いと強度が早く出るが、乾燥収縮が大きくなり、風化も早い。
◆粉末度による性質
・粒子の細かさの粉末度が高いと、水との反応が早くなり、下記の特質を持つ。
①:強度が早く出る。
②:乾燥収縮が大きくなる。
③:風化が早くなる。
(4)セメントの凝結
・凝結時間が早い要因として、新鮮なもの、粉末度が高い、水量が少ない、湿度が高いがある。
◆凝結の性質
・凝結時間は下記により左右する。
①:新鮮なものほど早い。
②:粉末度の高いものほど早い。
③:凝結できる水量の範囲内で、水量の少ないものほど早い。
④:温度が高いほど早い。
(5)水和反応
・セメントは水と反応して硬化し、この時に発生する熱を水和熱という。
・水と反応して硬化する性質を水硬性という。
・乾燥することで硬化する性質を気硬性という。
【用語】
・クリンカー・・・セメント原料を燃成して出来た塊。
・混合セメント・・・普通ポルトランドセメントに各種混合材を加えたもの。
・鉱滓(こうさい)・・・鉱石を溶練する際に生ずる非金属製の滓(かす)で、のろ、スラグとも言う。
・フライアッシュ・・・微粉炭を燃料とする火力発電所などのボイラーの煙道で集めた粉塵。
・風化・・・セメントは空気中の炭酸ガス、二酸化炭素、湿気によって硬くなる。
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