■目指せ!建築士【建築構造】地盤
地盤に関する事項。
【ZE-233】
●解説
▼土の性質
(1)内部摩擦角と粘着力
〔内部摩擦角〕
・砂が崩れるとき、斜面になって安定する。
・その時の角度は、砂の内部摩擦角とほぼ等しくなる。
・土のせん断応力度と粘着力、内部摩擦角との間には下記の関係性がある。
※通常の土は、砂と粘土が混ざり合ったもの。
γ=C+σtanφ
γ:せん断応力度
C:粘着力
σ:垂直応力度
φ:内部摩擦角
・砂の場合は粘着力はほとんど無く、純度の高い粘土の内部摩擦角は0(ゼロ)である。
・砂と粘性土のせん断強さは異なる。
・砂が強いほど角度が大きくなる。
・粘土はほとんど崩れないため強い。
〔砂と粘土の強さ〕
・砂は、内部摩擦角が大きいものほど崩れにくく、支持力が大きい。
・粘土は、粘着力が大きければ強い。
(2)圧密・圧密沈下(粘土質地盤に生じる)
①:圧密
・飽和した土に圧力が長時間加わると、間隙水(かんげきすい)が排出されて生じる圧縮変形を言う。
・粘土の粒子が組織を作り水を包み込んでいる。
②:圧密沈下
・圧密によって生じる沈下を言い、間隙水が排出されて沈下する。
粘土・・・間隙水が徐々に排出され圧密沈下を生じる。
砂・・・早期に沈下(即時沈下)を起こし安定する。
(3)液状化現象(砂質地盤に生じる)
・液状化現象は、水で飽和した砂が振動・衝撃などによって間隙水圧の上昇のため、せん断抵抗を失い液状化する現象。
〔液状化現象が起こりやすい条件〕
・飽和地盤の砂質土。
・N値が小さい飽和地盤。
・地下水位が地表面に近いほど起こりやすい。
・地震力が大きいほど起こりやすい。
(4)土のせん断力
・土に外力が加わると、土中にせん断応力が生じ、それが土のせん断抵抗を超えると、すべりが生じてせん断破壊が起こるが、この土のせん断抵抗は、粘土の場合は粘着力、砂の場合は内部摩擦角によって決まる。
【用語】
・内部摩擦角・・・砂が崩れて安定する時の角度で、内部摩擦角が大きいほど応力度は大きくなり、同じ砂でも、乾いている時と、湿っている時では内部摩擦角は異なる。
・噴砂(ふんさ)・・・砂が噴く事で、砂火山とも言う。
・N値・・・30cm沈下させるのに要する打撃回数。
・粘着力(ねんちゃくりょく)・・・粒土の粒子間に働く粘着力で、粘性土の強さはこの粘着力によって決まる。
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