■目指せ!建築士【建築施工】測量【ZE-331】

測量の種類に関する事項。

●解説
▼距離測量
・距離には、水平距離、斜距離があり、一般に建設工事では水平距離を活用。

《使用する道具》
〔布巻尺〕
・精度を必要としない距離測量や平板距離の距離測量に使用される。

〔鋼巻尺〕
・高精度を要する測量に使用され
・テープ合せは、鉄骨工事では現場作業と工場作業を同時に進めていくが、精度確保のため工場と現場で使用する巻尺をチェックする。

〔ポール〕
・測点の位置、測線方向を示すときに使用される。

▼スタジア測量
・トランシットなどにより、他の1点に置いたスタッフを見て測量する光学的距離測量。
・建築工事の測量では一般にテープを使用しての直接測定であり、スタジア測量は使用されていない。

▼角測量
・トランシットは、角度の測定を主に行う望遠鏡で、水平角、鉛直角を精密に測定でき、セオドライトでも角測量を行う。
・セオドライトは、角度を測定する機器で、水平軸の周りを望遠鏡は自由に回転できないが、角測量を精密に測定できる。
・トータルステーションは、1台で角度と距離を測定する機器。

▼平板測量
・平板測量は、平板上の用紙に現場で測量した測線の方向、敷地境界線、建物などの位置、大きさを直ちに平面図として作図していく測量。

《平板測量用の器具》
〔平板〕
・木製の板でサイズは50cm×40cmで、その上に用紙を貼って使用する。
・平板を取付る三脚の上に水平に設置する。

〔アリダード〕
・平板上で見通した測点の方向を、そのまま描くための装置。
・平板を水平にするための水準器を備えている。

〔磁針箱〕
・磁針を入れた小箱。
・平板を一定方向に向けさせる。

〔求心器、下振り〕
・地上の測点と平板上の点を一致させる。

〔ポール〕
・測点を表示する。
・短距離を略測する場合に使用。
・直径(太さ)30mm、長さ2mの棒で20cm~30cmごとに赤、白で塗分けられている。

〔プラニメータ〕
・平板の図面上で面積を測定する器具。

〔ハンドルレベル〕
・予備測量に使用する簡易な水平器。

《平板測量の3つの方向》
〔放射線〕
・測点から放射状に対象物の位置を測定。

〔導線法〕
・距離、方向を測定してトラバースを作り、位置を定める。

〔交会法〕
・2方向線または3方向線で、求める点を平板状に図示する方法。

《平板測量の特徴》
・測定漏れがなく、現場で簡単に早く作図できる。
・外部作業で、雨天の場合は測量できない。
・見通しが悪く、起伏、障害物がある所では能率が劣る。

《使用上の注意点》
・平板は平らな面で、回転軸に対して平行である。
・アリダードで平板を水平にする。
・求心器の先端と下振りを合わせ、測点と平板の位置を合わせる。
・平板の向きを既知の測点に合せるか、磁北に向けさせる。

▼トラバース測量
・1既知点より次点への方向と距離を測定し、それを順次行い、測点位置を測定する測量がトラバース測量。
・角度測量にはトランシットを用い、距離測定には鋼巻尺が用いられ、平板測量ではアリダードが用いられる。

《トラバースの種類》
〔開トラバース〕
・始点と終点とが一致せず、閉じた多角形をしていないもの。

〔閉トラバース〕
・始点と終点とが一致し、閉じた多角形をしているもの。

〔結合トラバース〕
・開トラバースの中で、始点と終点が位置の明確な三角点などであり、トラバースの中で最も精度が良い。

▼閉合誤差
・閉合誤差とは出発点と最終点が合わない場合、その間の長さをいう。
・閉合比は、トラバースを測定した全測線長の合計長さLで、閉合誤差Eを割算した数値。
・閉合比は1/300未満にし、1/300以上の場合は再度やり直しする。

《閉合誤差の修正方法》
・測点長に閉合誤差を比例配分する。
・各測点での誤差の修正方向は全部平行とする。

《閉合比の計算》
・全測線長L=l1+l2+l3
=80m+70m+65m
=215m

・閉合誤差E=2cm
=0.02m

・閉合比=〔E/L〕=〔0.02m/215m〕
=1/10750

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