■目指せ!建築士【建築施工】塗装工事
塗装工事に関する事項。
【ZE-2123】
●解説
(1)塗装工法
〔はけ塗り〕
・簡単で、複雑な塗面や面積が狭い箇所には適している。
・速乾性の良い塗料は、はけ目が生じやすく注意が必要。
〔ハンドローラー塗り〕
・面積が広い箇所には1回の操作で塗れるため施工性が良い。
・壁上部や天井などに塗るときは長い柄を使用して作業できる利点がある。
・壁模様付きのローラーもあり、美しく見える。
・ローラーブラシは発泡する事があり注意が必要。
〔スプレーガン〕
・塗膜が薄くなったり、塗料が周囲に飛散するため養生が必要。
・一定圧力で吹くため、複雑な形状や広大な面積の部分には効率が良い。
(2)施工上の留意点
[1]
・塗る物、塗る場所、下地の性質、気孔、温度、工期などの条件を把握し、塗料の適否を検討する。
[2]
・塗料の性質、塗料の調合法、塗り方、塗料の乾燥法などを調査し、適正に使用する。
[3]
・素地が悪いと良い塗装ができないため、よく観察する。
[4]
・温度が5℃以下、湿度85%以上の時は作業を行わなわず、作業が出来る場合は、直射日光を避け、ホコリのたたないようにする。
[5]
・塗料のかき混ぜをよくし、適切な塗装用具を使用する。
[6]
・下地をよく乾燥させる。
[7]
・コンクリートの打込後の放置期間は、夏期で21日、冬期で28日以上。
[8]
・吸込にムラがある下地(漆喰、プラスター、ボードなど)は素地押え(シーラー)が必要。
[9]
・各層ごとに塗膜を乾燥させ、下層が乾いてから次の層を塗る。
[10]
・塗膜は厚くせず、薄く何回かに分けて塗る。
[11]
・塗面にたまり、ムラ、流れ、しわ、はけ目などが無い様に、均等に塗る。
[12]
・下塗から上塗まで、若干、色を変えて塗る。
[13]
・見え隠れの部分で、隙間ができる部分は予め同色を1回塗っておく。
[14]
・塗料の保管場所の床では、塗料の浸透しない耐火材料とする。
[その他]
・塗装は引火しやすい材料のため、火災予防に注意する。
・亜鉛メッキ面は塗膜の付着がよくないので、金属下地処理用プライマー(りん酸定着塗料)を用い(1種素地ごしらえ)、化学処理を行わない時は屋外で1ヶ月~3ヶ月雨露(うろ)にさらして素地を風化させる(2種素地ごしらえ)。
・サビ止め塗料は、耐候性を目的としたものではないから、長時間暴露すると効力が落ちる。
・屋内外の壁塗料として、合成樹脂エマルションペイントが多く用いられ、酢酸ビニル系、合成ゴム系、アクリル系などがあり、1種が耐水性に優れた屋外用であり、2種が屋内用である。
・モルタル面、コンクリート、ボード類などの塗装には、耐アルカリ性に優れている合成樹脂エマルションペイントが用いられるが、しかし、鉄、亜鉛メッキなどの金属面には適用できない。
・合成樹脂調合ペイントは耐アルカリ性が劣るため、コンクリート、モルタル、ボード類の素地には使用できないが、木部およびサビ止めした鉄、亜鉛メッキなどの塗装仕上げには適する。
・合成樹脂調合ペイントによる木部塗装は24時間以上の放置時間を取り、しわ、縮みの発生を防ぐ。
・常温の乾燥用塗料は、焼付塗装には適切でない。
・吹付工事などに用いられるスプレーガンのノズルは、下地面に対して直角に保って施工する。
・フッ素樹脂エナメル塗りについては、耐候性が良いのでコンクリートの外壁などにも適している。
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