■目指せ!建築士【建築施工】左官工事【ZE-2102】

セメントモルタル左官工事に関する事項。

●解説
▼モルタル
モルタル調合は、下塗は強度を大きくして富調合とし、上塗はヒビ割れができやすくなるため貧調合としヒビ割れを防止する。
現場打コンクリート下地のモルタル塗では、下塗、むら直し、中塗、上塗の順序となる。
モルタル塗には、調合の容積比や塗厚の標準値がある。

▼仕上種類
・金ゴテ仕上:塗装下地、壁紙下地、防水下地、タイル接着剤張。
・木ゴテ仕上:タイル下地。
・刷毛(はけ)引き:吹付。

▼セメントモルタル塗の工程
〔1〕下地調整
 ↓ 14日以上放置
〔2〕下塗
 ↓ 1日以内
〔3〕むら直し
 ↓ 14日以上放置
〔4〕中塗
 ↓ 1日置き、硬化を見計らう
〔5〕上塗
 ↓ 4日以上放置
〔6〕養生

①:下地調整
・コンクリートの表面に凹凸が無いように、平らに調整し、14日間以上放置する。

②:下塗
・下塗の前に、モルタルの硬化不良にならないようにするため、水湿しをしてから、モルタルをコテ押えで塗付け、空隙を残さないようにする。
・下塗の放置期間の14日間以上を置く事により、塗面に生ずるヒビ割れを発生させる。

③:むら直し
・塗厚がむらになった時などは、下塗後1日以内とし、14日間以上の放置期間を設けて落着かせる。
・部分的なむら直しの工程。
〔2〕下塗
 ↓ 下塗後、すぐにむら直しする
〔3〕部分的なむら直し
 ↓ 下塗り後、14日間あける
〔4〕中塗
・比較的大きいむら直しの工程。
〔2〕下塗
 ↓ 14日間あける
〔3〕比較的大きいむら直し
 ↓ 7日間あける
〔4〕中塗

④:中塗
・水湿しをして中塗する。
・隅、角、ちり周辺は定規塗りする。
・中塗を平らに塗付けた後、定規摺りにして平坦にする。

⑤:上塗
・中塗が硬化するのを見計らい、隅、角、ちり周辺に注意しながら塗付け、水引具合を見て、コテむらが無いように平坦に塗付ける。
・壁の上塗は、中塗後1日置いて行うことができる。

⑥:養生
・モルタルの塗付後は急激に乾燥させると、強度が小さく付着力の小さな塗層となるため剥離の原因となる。
・モルタル塗付後は、2日~3日間は散水やビニルシートなどで養生する。
・気温が5℃以下の時や直射日光が著しく強い時、風が強く吹く時など注意する。

▼仕上種類
・金ゴテ仕上・・・塗装下地、壁紙下地、防水下地、タイル接着剤張
・木ゴテ仕上・・・タイル下地
・刷毛引き・・・吹付け

【用語】
空隙(くうげき)・・・すきま。
定規摺り(じょうぎずり)・・・左官などで平らな面を造るため定規で摺り慣らし、突出ている箇所を削取る。
剥離(はくり)・・・モルタル塗が剥が落ちること。
セメントペースト・・・セメントと水を練り混ぜて作られ、とろとも言う。
シーラー・・・下地の吸込みや馴染みを良くするための下塗剤で、合成樹脂エマルションなどがある。
ポリマーセメントペースト・・・セメントにゴムやプラスチックのような混和材を混ぜ水で練ってノリ状としたモノ。
セルフレベリング・・・自己水平性の石膏系流込み床下地材。

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