
■家族より優先される仕事など、この世に存在しない【その26】
趣味と一人遊び。
これは仕事をリタイアした高齢者の大切なキーワードかもしれません。
父親と母親。
夫婦でも趣味はまったく違っていました。
父親は基本的にあまり社交的ではありませんでした。
仕事をリタイアした後も誰かに会いにいくとかはあまりせず、唯一、趣味の社交ダンスに行っていた程度です。
歴史が好きで近所の図書館に行って歴史書を借りてきてよく読んでいましたね。
趣味は歴史や読書、音楽鑑賞など、どちらかと言うと一人遊び派で、わたしもその血筋を引いています。
父親は80歳手前で亡くなるまで脳も身体もしっかりとしていましたね。
一方、母親は社交的な人で大勢の人達とワイワイガヤガヤやるのが好きな多数遊び派で、いつも旅行に食事にと出掛けていました。
その時は理想的な第二の人生にも映っていたかもしれません。
お盆やお正月も家族一同が集まり食事を振る舞う事が楽しみだったようです。
実はわたしはこれが苦手でいつも参加していませんでしたが。
一度、お金を出すから北海道旅行に一緒に行こうと誘われましたが、忙しかったので一人で行ったらええやんと断ったら、母親は一人で旅行に行くのは寂しいから誰かと行きたいと言っていました。
逆にわたしは一人の方が気楽でええやんと思っていましたが、どこかに行く趣旨や目的が根本的に違うのかと思いました。
母親の人生を狂わせたのはおばあちゃんが倒れたあたりからです。
はずかしい話しおばあちゃんは嫁イビリに遭い母親もそれで精神的に参ってしまい言語障害を伴う精神疾患を患いました。
その精神疾患から認知症の兆候がみられるまで数年、その間、旅行や食事に行っていた友達とも疎遠になっていきました。
問題はここからです。
一人になった母親は一人で出来る趣味などがありません。
友人知人とも会話する事もなく、家事以外に何かする事もない毎日。
そんな生活が脳や精神に良い作用をもたらす事はありません。
それでなくとも高齢者になれば社会と疎遠になっていきます。
認知症は様々な要因があると思いますが、若いうちにその可能性を排除する事はできます。
旅行や食事など相手がいないと成り立たない趣味は気をつけないといけませんね。
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