■家族より優先される仕事など、この世に存在しない【その１７】
ちょっと小一時間ほど出掛けて母親に留守番をさせれば、母親は息子が帰ってこないと家族に電話をしていました。
家に帰ってきて少し出掛けると言ったでしょと伝えても、母親は目の前の息子がいない事で情緒不安定となったのかと思います。
この事で、どこへ行くにも母親を連れて行かなければならないと覚えました。
問題はその後です。
大阪に帰るとき、母親は不安と寂しさから帰ってほしくないと半狂乱になりました。
ただ、この気持ちは認知症の症状ではなく、親が子に対する心の奥底にある本当の気持ちだと感じました。
何も言わず黙って見守ってくれていた親でしたが、本来の感情が表に出てきたのだと。
この歳になって親の気持ちを初めて気付き肌で感じました。
涙が出ます。
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