
■高層マンションの罠、エレベーター更新工事
新築の高層マンションは、上層階にいくほど人気があり、上層階にいくほど価格が高くなります。
上層階のが眺望がよく開放感があります。
その心情、よく分かります。
ただ、10階以上を購入した方へのアドバイスは、新築から25年以内に売却するのを前提に高層階を購入した方がいいという事です。
なぜか。
それは建物附帯設備のエレベーターの交換時期を迎えるからです。
エレベーター更新工事は、エレベーターの仕様や建物の規模などにもよりますが、工期を1ヶ月くらいかけて行います。
その工期内に、人が乗るカゴを新調する作業が10日前後。
この10日前後はエレベーターを使用する事ができません。
14階に住んでいたら、この10日間の毎日を14階まで階段を上り下りしなければなりません。
これ、若い世代でもキツイでしょう。
ましてや重い買物袋を一つ二つ抱えて主婦が上る事は不可能に近いです。
しかも、新築を40歳で購入し、そこから25年後は65歳です。
足腰にガタが来る世代。
荷物を持たなくても上り下りは不可能でしょう。
ただ、だからと言ってエレベーター更新工事をしない訳にはいきません。
旧式のエレベーターは、全体的に老朽化して安全性が保てないうえ、部品供給がストップしており不具合が起こっても修繕する事ができません。
では、上層階に住む居住者はどうしたらいいのか。
エレベーター更新工事期間中、近隣などでウィークリーマンションや賃貸マンションを借りるか、ホテル生活をするしかありません。
言うならば、住戸内を全面改装のリフォーム工事をするのと同じです。
そこで生活できなければ、少しの期間でも他の住居で生活するしかありません。
高層マンションには、こんなエレベーターの罠が潜んでいます。
大規模マンションや大型のタワーマンションならエレベーターが2基以上あるため、エレベーター更新工事を行っても最低1基は動いており、生活の不都合はあまり関係ないと考えている居住者の皆様。
それは早合点です。
エレベーターが停まるのは、なにもエレベーター更新工事だけではありません。
まだ記憶に新しいと思いますが、地震など大震災が起これば安全が確認されるまでエレベーター全基停止します。
だから、40階建て程度のタワーマンションなどは上層階に富裕層が住んでいると思われていますが、実際、世の中の事情をよく分かっている富裕層はタワーマンションを購入しても意外と中低層階を購入している場合が多いです。
それでも高層マンションの上層階を購入するのは、昔から●●もおだてりゃ木に登る、ブーと言って、登った後を考えていないのが実情でしょうか。
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