
■分譲マンション、カギの紛失
公園の片隅にカギが落ちていました。
自転車などの簡素なカギではなく、とても重要な重厚感のあるカギです。
ディンプルキーもあるため、自宅のカギも含まれていると思います。
分譲マンションのカギを落とした場合、よく管理会社にドアを開けてほしいと連絡を入れる居住者がいます。
管理事務所などでスペアキーを保管していると勘違いしての行動かと思います。
賃貸マンションならオーナー(家主)や賃貸管理会社がスペアキーを保管している事が多いですが、勝手が違う分譲マンションはスペアキーを保管している事は皆無に近いです。
なぜなら、分譲マンションは各住戸に所有権が付く個人の財産だからです。
管理会社がスペアキーを保管していれば、仮にその分譲マンションの住戸で泥棒が入った場合、真っ先に疑われるのは管理会社です。
分譲マンションの住戸のカギを例えるなら、銀行のキャッシュカードの暗証番号みたいなものです。
銀行口座から何者かが勝手にお金を引き出したら、まず疑うのはキャッシュカードを所有し暗証番号を知っている者でしょう。
ですから、管理会社には他人の財産を預かる権利も無ければ、そんなリスクを負う事もありません。
ただイレギュラーで、その分譲マンションと警備契約をしている警備会社がスペアキーを1本だけ保管する事があります。
ただし、そのカギは厳重に保管され、カギの紛失程度では警備会社は対応しません。
よく刑事ドラマで、マンション住戸内で犯罪が発生し1階の管理員さんがスペアキーでドアを開け刑事2人と部屋内に入るシーンがありますが、賃貸マンションならともかく、分譲マンションではありえません。
もし、管理会社や管理事務所で分譲マンションのスペアキーを保管しているとしたら、それは無知識による管理能力の無さか、ルーズ以外の何物でもありません。
当方では、分譲マンションのリフォームなどでカギを預かるとき、施工業者にカギ1本3000万円と思って扱うよう指示します。
もしカギを紛失したら、その住戸の安全はもちろんの事、オートロックなどのセキュリティーなどその分譲マンション全体にも影響を及ぼし、住人から住戸の買取請求や管理組合から全住戸のカギ交換費用を請求されても拒否できない可能性があります。
分譲マンションのカギはそれくらい大切なものです。
だらしのなさからカギを紛失した程度では済みません。
居住者も今一度、たかが玄関ドアを開けるカギを思わず、全財産の入口と用心してカギを扱ってほしいです。
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