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■横浜、傾いたマンションのもう1つの問題

手抜き工事が発覚し一連の報道で日本中を震撼させた横浜市の分譲マンション。

ただ、目にする問題は建設当時の杭打ち工事ばかりを焦点にあてていますが、この事件の問題はそこだけではありません。

確かに悪いのは販売当時に関係した会社です。

でもこのマンション、竣工したのは2007年12月。

当然、そこから住民さんが住み、マンションの管理会社が管理をしています。

この管理委託を受けた管理会社は、今の今まで建物が傾いている事を把握していなかったのでしょうか。

管理組合が管理会社に管理委託契約をする際には、契約書の条文に建物の維持保全に関する事項があります。

報道をみると2014年11月に住民から指摘があったとありました。

なぜ、マンションの管理をしている管理会社から真っ先に指摘が出なかったのか。

マンションの建物は法律上、3年に1回、構造設備調査という1級建築士など資格を所有した者による法定検査をしなければなりません。

その検査結果を管理組合と管理会社に調査報告し、さらに特定行政庁にも報告します。

2007年築なら2010年前後、2013年前後には1級建築士が構造設備調査をしているはずです。

2010年には分からないにしても、2013年くらいにはすでに手摺は目視できるくらいズレがあったと思います。

仮にここで判明が難しかったとしても、管理組合と管理会社が締結している管理委託契約には、管理員業務の中に目視による点検業務があります。

総戸数705戸の団地型マンションであれば、防災センターを完備し24時間有人管理体制で管理員も数人いたと思います。

それに毎日のように清掃員を入れ、共用部分の掃除をしていたでしょう。

その時、清掃員は共用廊下の手摺などは雑巾で拭きます。

手摺のズレに気づけば報告義務があります。

確かに清掃員は高齢者が多いので気づかなかったかもしれません。

ただ、建物設備業務の中で設備検査を1年に1回は行っているはずです。

その中には共用廊下の項目もあります。

どう考えても住民さんが気づく前に、管理を受けているプロが気づかないはずはありません。

それとも誰かに気兼ねして言えなかったのかな?

仮に誰も手摺のズレを気づかなかったのであれば、その管理会社はマンション管理をする資格はありません。

そんな管理会社に管理委託費を毎月支払っていた住民さんは悔やまれるでしょう。

どこの管理会社か知りませんが重大な過失です。

これが傾いたマンションのもう1つの問題でしょう。

※画像はイメージであり本文とは関係ありません。

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