前回までのあらすじ

はやての提案で『リリカルなのは』『神無月の巫女』『ガンダムSEED』の三作品のキャラが一堂に会して交流を温めようと開催されたカラオケ大会。
しかし、はやてはStS本編での無能部隊長ぶりをナレーションに扱き下ろされた挙句、ラクシズの面々にマトモなツッコミを入れられて憤死してしまった(生きてます)。
後を託された副司会のシンによる進行で、カラオケ大会が遂に幕を開ける。

君は、生き延びる事が出来るか…?

ユーノ「何故、ファーストガンダムの予告?」



リリカルなのは×神無月の巫女×ガンダムSEED

カラオケ大戦リミックス



事前に行われていた抽選によって、既にエントリー順は決まっている。
そしてトップバッターとしてステージに上がったのは、彼女であった。

千歌音「一番、姫宮千歌音。曲は高橋洋子さん『魂のルフラン』…この歌に、私の最愛の弟・ユーノへの想いの全てを込める!」



 私に還りなさい 記憶を辿り
 優しさと夢の 水源<みなもと>へ
 も一度星に引かれ 生まれる為に
 魂のルフラン



シン「この曲は『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』の主題歌。エヴァは今も新劇場版が作られるほどの社会現象となり、この曲自体のセールスも凄いものだったとか」



 蒼い影に 包まれた素肌が
 時の中で 静かに震えてる
 命の行方を 問いかけるよに
 指先は 私を求める



はやて「素肌が震えるとか指先が求めるとか、何かエロいな。あの人らしいわ」
シン「…このタイミングで復活するかね君は…」



 祈るように まぶた閉じた時に
 世界は只 闇の底に消える
 それでも鼓動は また動き出す
 限りある 永遠を探して

 私に還りなさい 記憶を辿り
 優しさと夢の 水源へ
 貴方も還りなさい 愛し合う為
 心も身体も 繰り返す
 魂のルフラン



 私に還りなさい 生まれる前に
 貴方が過ごした 大地へと
 この腕<て>に還りなさい 巡り合う為
 奇跡は起こるよ 何度でも
 魂のルフラン



はやて「お~…思わず圧倒されてしまうような熱唱やな。これがこのブラコン巨乳姉さんからのユーノ君への想いか…」
シン「ループ屋がグルっぽでこの曲を彼女のテーマ曲として紹介したところ、『翠眼の英雄』の作者である創起さんから



 >久しぶりに『魂のルフラン』を聞いたら、千歌音のユーノに対する歌にしか聴こえなくなってたよ…どうしてくれるんだ!?(笑)



という洗脳報告が後の記事のコメントに寄せられていたという…」
はやて「千歌ユーの生みの親、タクム・ノノハラさんも



 >宮様には「魂のルフラン」があるじゃないか



って言ってるぐらいやしなぁ…恐るべし洗脳効果や」
シン「ちなみにループ屋が久々にこの曲を聴いたのはニコ動なんだけど、その動画のうp主は当初ユーノを素材に動画を作ろうとしたが素材が少なくて断念、代わりに某円盤皇女のワルキューレゴーストの動画にしたんだとか」
はやて「確かそのうp主さん、ゴーストさんがうちのリインフォースに似てるってコメントもしとったなぁ」
シン「で、その曲がループ屋の中で大六課編~完結編への千歌ユー展開にド嵌まりして、グルっぽでテーマ曲に挙げてみたという、ユーノ×介錯作品の世にも奇妙なリンクだったってわけだ」
はやて「私が大六課で頭ワルズ・ギルな醜態晒してた裏でそんなドラマが…」
シン「…っと、そうこう言ってるうちに採点が終わったみたいだな」
はやて「うぉ、95点!初っ端からこんな高得点が出るとはな~」

そして拍手喝采の中、優雅にステージを下りてくる千歌音。
その視線の先で出迎えたのは、彼女の最愛の弟だった。

ユーノ「カッコ良かったよ、姉さん」
千歌音「ふふ…そうやって貴方が褒めてくれるのが、どんな高得点よりも嬉しいわ」

微笑みを交し合いながら、甘ったるい雰囲気を醸し出す姉弟。

なのは「そんな高得点も、すぐに私が塗り替えてみせるの!」

甘い空気をブチ破るように威勢良く、ステージへと上がっていくなのは。
思えばこのブログにおける彼女の扱いは最悪だった。
大六課編では百合厨やなのはさん最強厨によって二次創作で改悪されたガチレズメイオウ仕様、それ以外では千歌音のかませ犬ばかりで、ユーノとのカップリングなど夢のまた夢。
そもそもループ屋はユーなの派ではなかったのか?
しかもループ屋一人ならまだしも、同じくユーなの(なのユー)派であるはずの創起さんやタクムさんまでもが、メインヒロインとして扱ってくれていない現状。

なのは「それでも…それでも、私は諦めない!だから、ユーノ君への愛を込めて歌うよ!」

せめて歌に想いを乗せて、ユーノに届けたい。
そんな彼女が選んだ曲は…

なのは「二番、高町なのは。曲は米倉千尋さん『10 YEARS AFTER』」



 10 YEARS AFTER 10年後の 貴方を見つめていたい
 STAY TOGETHER その時 きっと 傍で 微笑んでいたい



シン「『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のEDだな」
はやて「この作品、うちの家族には受けが悪いねん…」
シン「主人公が軍を抜けるから?」
はやて「そうやなくて…ほら、主人公の中の人が勇者王やん?」
シン「ああ、仮面の男と同じ…ってその理屈でいくと、勇者王や勇者特急も見れないんじゃないか?」
はやて「ちなみに六課では黄金勇者は御法度や!」
シン「もういいって…」



 幼い頃から そう今日までの SO MANY DAYS
 振り返れば 色んな 事に巡り会った
 泣いたり笑ったり 喧嘩したり夢見たり
 ちょっとハードな 失恋も 輝く MY HISTORY



フェイト「なのは、その歌は…!」

フェイトが何かに気付いたように声をかけるが、曲に掻き消されてなのはには届かない。



 幾つもの 出会いと別れ潜り抜けて
 愛する 貴方に そうよ
 LOVE 巡り会えた



 WOE-10 YEARS AFTER 10年後の 私はどうしてるだろう
 どんな風に 貴方を 好きでいるだろう
 WOE-10 YEARS AFTER 10年後の 貴方を見つめていたい
 STAY TOGETHER その時 きっと 傍で 微笑んでいたい



なのは「………」
はやて「…なのはちゃん?」

曲が二番に差しかかろうとした時、はやてがなのはの異変に気付いた。
俯いたまま歌おうとせず、身体を小刻みに震わせている。
そして遂に、ステージの床にポタポタと涙が落ち始めた。

はやて「ちょ、なのはちゃん!?どしたん?何で泣いてるん?」
フェイト「ほら…なのはにとって、ユーノと出会って10年後と言ったら…」
はやて「…あ~…丁度StSの時期やなぁ…」

A's中盤から兆候があったとは言え、決定的にキャラが悪しき方向に固まって悪ノリしていたStS。
ガチレズ、メイオウ、その全ての不名誉な称号が、この三期で不動のものになってしまったと言っても過言ではない。
ターゲットの客層を百合厨に絞った為に、ユーノの傍で微笑んでいるどころか、当のユーノはゲストキャラに降格。
その延長線上に、ユーノの居ないvivid&Forceの四期があるのだ。

なのは「…ヒック…えぐぅ…」
はやて「アカン…壮絶な自爆や…」
クロノ「…何故、曲を選ぶ時点で気付かなかった…」

カーン…

シン「あー…今のは、最後まで歌えなかったって事で失格の鐘だ…」

会場内が重苦しい沈黙に包まれた。
聴こえるのはステージ上のなのはの嗚咽のみ。
誰もが声をかけあぐねている中、たった一人、千歌音がステージへと上がっていき、なのはに歩み寄った。

千歌音「なのはさん…」
なのは「うぅ…ユーノ君のお姉さん…」

なのはの肩に手をやり、優しく微笑みかける千歌音。
敗者を元気付ける勝者、そんな感動的なシーンを誰もが予感していた。

千歌音「………清々しいまでの自滅だったわね」
なのは「うわ―――――ん!!!!!」

その予感は、一瞬で裏切られた。
千歌音はなのはにトドメを刺しにきただけだったのだ。

ユーノ「姉さん、容赦無い…」
ソウマ「姫子…ツッコミ入れなくていいのか?」
姫子「んー…今回は、なのはちゃんの自業自得だからね」

無様な負け犬に用は無いとばかりに、悠然とステージを下りていく千歌音。
そして会場内には、ステージに取り残されたなのはの号泣が響き渡るのだった…



つづく



我々がなのはを裏切ったんじゃない
なのはが先に我々を裏切ったのだ(ヲイ