今回のお話は、タクム・ノノハラさんのブログの
武者・騎士・コマンド なのマシンs緊急出動?!
なのマシンs物語「ユーノくんを救出せよ!」
を読んでからの方が、それなりに楽しめると思います(ヲイ
さて、今回のなのマシンs物語は、とある秘密研究所から物語を始めよう!
「…で、こんなあからさまに怪しいところに呼び出して何の用だ?」
「ホント怪しいよね。漫画に出てくる悪のマッドサイエンティストの研究所みたいな感じで」
呆れた様子で内部を見回しているのは、大神ソウマと、その妻の姫子(旧姓・来栖川)だ。
「開口一番、説明的な台詞で罵倒してくれてありがとう。特に姫子はレズでもないのに今まで散々昼食を奢ってあげたのに随分な言いようね」
そんな2人の前で、ドヤ顔で仁王立ちしているのは、ユーノの姉の姫宮千歌音だ。
「だって、それ以外に表現のしようが無いよ、この胡散臭い建物…」
「確かに研究所ではあるけど、悪のマッドサイエンティストは居ないわよ」
「ジバンネタの時、スカリエッティを匿ってなかったか…?」
などと言葉を交わしながら、3人は最深部へと進んでいく。
その先には、上から白いシーツを被せられ、『とっておき』と書かれた札の貼られた、ごみ用のポリバケツ大の何かが、中央に鎮座ましましているのが見えてくる。
「…あれが、俺達に見せたかったもの、か?」
「ええ、そうよ。お披露目の前に、付き合いの長い貴方達夫婦には先行公開しておこうと思ってね」
「別に要らないよ。どうせ碌でもないものなんでしょ?」
「姫子…主婦になってますますズバズバ言うようになったわね…」
微妙に萎れながら、手近のコンソールを操作し出す千歌音。
すると、中央の『とっておき』を取り囲むように配置された無数のモニターが起動し、その画面に、様々な映像が映し出されていく。
それは、なのフェ親衛隊の送り込むガジェット・ザコを始めとした百合厨達による無限書庫への攻撃だったり、ユーノに迫る変態司書達の猛威であったり、高町なのはやレーコなどの時と場合を弁えないユーノへのアプローチだったり…
「…これまで無限書庫を襲ってきた脅威、か…」
「そう…そしてそれは今も、日に日に激化の一途を辿っている…」
「でも、無限書庫には『なのマシン』が居るから、大丈夫でしょ?」
姫子の言葉に、千歌音はキッ!と目が三白眼モードの形相に変わると、コンソールを再び操作する。
すると映像が切り替わり、なのマシンを始めとした量産型のマシンs、そして『プロジェクト・セカンド』によって生み出された、武者・騎士・コマンドのなのマシン達が映し出された。
「なのマシン…確かにあの子達は無限書庫防衛の為に作り出された…しかし、それが売り込み通りの力を発揮しているとは言い難いわ。この前もまんまと無限書庫を占拠されてユーノを人質にされた上に、救出されたユーノはよく分からない理由で赤ん坊になっていた、なんて体たらくだったじゃないの…」
「その赤ん坊になっちゃったユーノ君に、自分の母乳も出ないのに無駄に大きい胸吸わせてたの誰だっけ…?」
「赤ん坊はミルクが出なくても、何か咥えていれば落ち着くものなのよ?」
「だったらおしゃぶりでいいじゃない…人が心配して様子見に行ってみれば、赤ん坊になった弟に胸吸わせてアンアン喘いでるし…」
「………何か前にもあったな、そんな事…」
「とにかく!これ以上なのマシンに無限書庫の警備を任せておくわけにはいかない、という結論に達したのよ」
心底うんざりした様子の大神夫妻の空気を振り払うように、千歌音は強引に話題を切り替えると、『とっておき』にかけられてあるシーツに手をかけた。
「とくと見なさい!これが無限書庫を守る、新たなる『力』!その第一号よ!」
バサァッ…!
「「こっ…これはっ…!?」」
(ちゃーららら~、じゃんっ!)
さて、それから数日後の無限書庫。
「ザコザコ~!淫獣死すべしザコー!」
「今日を無限書庫最後の日にしてやるザコー!」
無限書庫は、ガジェット・ザコの物量作戦による総攻撃の真っ只中にあった!
「くっ…今日はいつにも増して敵が多いでござるな!?」
「当然ですわ!今日こそ無限書庫を落とし、淫獣の首をなのフェ親衛隊に捧げるのよ!」
強化ザコの群れを槍で薙ぎ払い、刀を抜いてザコ三姉妹の長女・赤ザコと切り結んでいるのは、武者なのはだ。
「ならばこちらも、今日こそお前達に引導を渡してくれる!マイロードへの忠誠と、正義の名に賭けて!」
「その言葉、聞くだけで反吐が出ますわ!世迷言もそれまでよ!」
ザコ三姉妹の次女・青ザコの攻撃を盾で受けながら、群がる強化ザコにディバインランスで次々と風穴を開けていくのは、騎士なのはだ。
「今日がYou達と、なのフェ親衛隊壊滅のX-DAYよ!Go to HELL!!」
「笑えない冗談ですわ!地獄に行くのは、お前達と淫獣よ!」
肩のポッドからのミサイル一斉発射で周囲の強化ザコを全滅させ、ザコ三姉妹の三女・黄ザコと対峙するのは、コマンドなのはだ。
「えぇい、鬱陶しいなのマシン共…こうなったら、最後の手段。百合軍団忍法…」
「むっ!また尻尾を巻いて逃げるつもりでござるか?」
「百合軍団忍法…更に増援っ!」
「何とぉ!?」
赤ザコの言葉と共に、更なる強化ザコの群れが、何処からともなく殺到してきた!
「何て物量作戦…これでは、キリが無い…!」
「拙い…私の武器も魔力切れだわ…」
そして遂に取り囲まれるなのマシンs…
「今度こそ、我々の勝利ですわ!」
「なのマシンsさえ始末すれば、淫獣の命など風前の灯ですわ!」
「遂に輝かしい百合の時代の到来ですわ!」
勝利を確信して盛り上がるザコ三姉妹…
「ザコザコー!」
(…ここまで、でござるか…)
一斉に襲い掛からんとする強化ザコの大群を前に、武者なのはが覚悟を決めた、その時である!
グシャアッ…!
「ザ…コォ…ッ!?」
「なっ…!?」
それは、一瞬の出来事だった。
武者なのはの目の前に、突如飛び込んできた紅いシルエット。
その次の瞬間、飛び掛ってきた強化ザコが、無残にも頭を粉々に粉砕され、床に転がり、二度と動かなくなった。
「助っ人?…隠密フェイトが来てくれたの…?」
「答えはNoよ…よく見なさい。あれは、どう見ても隠密フェイトじゃないわ…」
なのマシンsとザコ軍団の間に割って入った『それ』に、騎士なのはもコマンドなのはも、戸惑いの色を隠せない。
「何者ですの!?」
「新手のなのマシン!?」
青ザコと黄ザコも動揺している。
「………」
『それ』は、ゆっくりと、その視線をザコ軍団の方へと向けた。
そして、惨劇が幕を開けた。
その惨劇を、なのマシンsは、只見ている事しか出来なかった…
(ちゃーららら~、じゃんっ!)
「うはぁ~、こらまたえらい派手にやりおうたな~」
数時間後、全てが終わった無限書庫の入り口へと、八神はやてが捜査官として検分に訪れた。
高町なのはとフェイト・T・ハラオウンも随行している。
「それにしても…送り込まれたザコの多さもとんでもないけど…」
「やられ方が…何て言うか、凄惨だね…ちょっと、残酷かも…」
なのはと共に呆然と、回収されたガジェット・ザコの残骸を前にしたフェイトの言葉通り、破壊されたザコ達の様子は凄惨と言うしかなかった。
あるザコは両手両足を引き千切られ、あるザコは原型を留めない程に装甲を高熱で焼かれ、あるザコはモノアイを抉り取られ…といった有様である。
「あんたらがやったんか?まあ、敵も今回は殺気が段違いやったと思うけど、それにしてもちょっとやり過ぎとちゃうか?」
「………拙者達では…ござらん…」
「へ?…ほんなら、誰が…?」
最早振り絞るような声も出なくなったのか、武者なのはが無言で指差した先には、龍の意匠を施された真紅の甲冑に身を包んだ、一体のマシンの姿があった。
「あれ?また新型のなのマシン?」
「まだ、新しいの作ってたんだ?」
「いや、知らへんよ?シャーリーからもマリーさんからも、あんなの聞いてへんよ?」
謎のマシンを前に、目をぱちくりさせるはやて。
「あれは…なのマシンじゃない…」
「スペックも、規格も…私達と、全然違う…」
騎士なのはとコマンドなのはの言う通り、そのマシンは、なのマシンより一回り大きく、頭身も少し高い3.5頭身だった。
しかし、何よりも異質なのは、その纏っている雰囲気である。
愛嬌のあるなのマシンsと違い、殺気にも似た、ピリピリとした空気を漂わせている。
「試験運用は成功だったようね」
「「「ユーノ(君)のお姉さん!?」」」
その不穏な空気を打ち破るように、凛と響く声と共に、千歌音がその場に姿を現した。
「試験運用て…あのマシンは、千歌音さんが作らせたんですか?」
「ええ、そうよ。貴女達のなのマシンが、あまりにも不甲斐ないものだからね…」
ガシャガシャガシャン!
はやての問いに千歌音が答えるのと同時に、謎のマシンの甲冑が折り畳まれるように、背中のバックパックに収納されると、中から現れたのは、巫女装束を身に纏った千歌音を模した、SD体型のマシン。
「無限書庫防衛用マシン『T-シリーズ』…貴女達風に言えば『千歌マシン』ってとこかしら。彼女はその試作機として開発された一号機『T-001』、またの名を『武者千歌音』よ!」
「何の為にこんなものを…?」
「六課の皆さんは記憶力も無いのかしら?言ったはずよ。なのマシンが不甲斐ないからだと」
フェイトの問いに、見下すような態度で答える千歌音。
思わずなのはがくってかかろうとするが…
チャキッ!
「っ…!?」
まさに一瞬。
その一瞬のうちに、武者千歌音は短刀を抜き放ち、なのはの首筋へと迫っていた。
「T-001、もういいわ」
「…」
千歌音の言葉に、無言で短刀を収めて、なのはから離れる武者千歌音。
「さぁ、司書のみんな。ガラクタの掃除は六課の皆さんに任せて、業務を再開するわよ」
そう言うと、現場を遠巻きに見ていた司書達を引き連れ、武者千歌音を従えた千歌音が無限書庫の扉の向こうへと去っていった。
「千歌マシンの、武者千歌音…それでは、拙者達は一体、どうなるのでござるか!?」
「分からへん…分からへん、けど…」
すっかり動揺している武者なのはに、力無く答えたはやては、千歌音の去っていった無限書庫の扉を見つめ…
「何やろう…嫌な予感がするわ…」
その呟きを聞いたなのマシンsも、なのはとフェイトも、
そして、千歌音すらも、
その嫌な予感が現実のものになるとは、その時は思ってもいなかったのだった…
つづく
初の前後編ものが他人のネタというのも私らしい…(;^_^A
武者・騎士・コマンド なのマシンs緊急出動?!
なのマシンs物語「ユーノくんを救出せよ!」
を読んでからの方が、それなりに楽しめると思います(ヲイ
さて、今回のなのマシンs物語は、とある秘密研究所から物語を始めよう!
「…で、こんなあからさまに怪しいところに呼び出して何の用だ?」
「ホント怪しいよね。漫画に出てくる悪のマッドサイエンティストの研究所みたいな感じで」
呆れた様子で内部を見回しているのは、大神ソウマと、その妻の姫子(旧姓・来栖川)だ。
「開口一番、説明的な台詞で罵倒してくれてありがとう。特に姫子はレズでもないのに今まで散々昼食を奢ってあげたのに随分な言いようね」
そんな2人の前で、ドヤ顔で仁王立ちしているのは、ユーノの姉の姫宮千歌音だ。
「だって、それ以外に表現のしようが無いよ、この胡散臭い建物…」
「確かに研究所ではあるけど、悪のマッドサイエンティストは居ないわよ」
「ジバンネタの時、スカリエッティを匿ってなかったか…?」
などと言葉を交わしながら、3人は最深部へと進んでいく。
その先には、上から白いシーツを被せられ、『とっておき』と書かれた札の貼られた、ごみ用のポリバケツ大の何かが、中央に鎮座ましましているのが見えてくる。
「…あれが、俺達に見せたかったもの、か?」
「ええ、そうよ。お披露目の前に、付き合いの長い貴方達夫婦には先行公開しておこうと思ってね」
「別に要らないよ。どうせ碌でもないものなんでしょ?」
「姫子…主婦になってますますズバズバ言うようになったわね…」
微妙に萎れながら、手近のコンソールを操作し出す千歌音。
すると、中央の『とっておき』を取り囲むように配置された無数のモニターが起動し、その画面に、様々な映像が映し出されていく。
それは、なのフェ親衛隊の送り込むガジェット・ザコを始めとした百合厨達による無限書庫への攻撃だったり、ユーノに迫る変態司書達の猛威であったり、高町なのはやレーコなどの時と場合を弁えないユーノへのアプローチだったり…
「…これまで無限書庫を襲ってきた脅威、か…」
「そう…そしてそれは今も、日に日に激化の一途を辿っている…」
「でも、無限書庫には『なのマシン』が居るから、大丈夫でしょ?」
姫子の言葉に、千歌音はキッ!と目が三白眼モードの形相に変わると、コンソールを再び操作する。
すると映像が切り替わり、なのマシンを始めとした量産型のマシンs、そして『プロジェクト・セカンド』によって生み出された、武者・騎士・コマンドのなのマシン達が映し出された。
「なのマシン…確かにあの子達は無限書庫防衛の為に作り出された…しかし、それが売り込み通りの力を発揮しているとは言い難いわ。この前もまんまと無限書庫を占拠されてユーノを人質にされた上に、救出されたユーノはよく分からない理由で赤ん坊になっていた、なんて体たらくだったじゃないの…」
「その赤ん坊になっちゃったユーノ君に、自分の母乳も出ないのに無駄に大きい胸吸わせてたの誰だっけ…?」
「赤ん坊はミルクが出なくても、何か咥えていれば落ち着くものなのよ?」
「だったらおしゃぶりでいいじゃない…人が心配して様子見に行ってみれば、赤ん坊になった弟に胸吸わせてアンアン喘いでるし…」
「………何か前にもあったな、そんな事…」
「とにかく!これ以上なのマシンに無限書庫の警備を任せておくわけにはいかない、という結論に達したのよ」
心底うんざりした様子の大神夫妻の空気を振り払うように、千歌音は強引に話題を切り替えると、『とっておき』にかけられてあるシーツに手をかけた。
「とくと見なさい!これが無限書庫を守る、新たなる『力』!その第一号よ!」
バサァッ…!
「「こっ…これはっ…!?」」
(ちゃーららら~、じゃんっ!)
さて、それから数日後の無限書庫。
「ザコザコ~!淫獣死すべしザコー!」
「今日を無限書庫最後の日にしてやるザコー!」
無限書庫は、ガジェット・ザコの物量作戦による総攻撃の真っ只中にあった!
「くっ…今日はいつにも増して敵が多いでござるな!?」
「当然ですわ!今日こそ無限書庫を落とし、淫獣の首をなのフェ親衛隊に捧げるのよ!」
強化ザコの群れを槍で薙ぎ払い、刀を抜いてザコ三姉妹の長女・赤ザコと切り結んでいるのは、武者なのはだ。
「ならばこちらも、今日こそお前達に引導を渡してくれる!マイロードへの忠誠と、正義の名に賭けて!」
「その言葉、聞くだけで反吐が出ますわ!世迷言もそれまでよ!」
ザコ三姉妹の次女・青ザコの攻撃を盾で受けながら、群がる強化ザコにディバインランスで次々と風穴を開けていくのは、騎士なのはだ。
「今日がYou達と、なのフェ親衛隊壊滅のX-DAYよ!Go to HELL!!」
「笑えない冗談ですわ!地獄に行くのは、お前達と淫獣よ!」
肩のポッドからのミサイル一斉発射で周囲の強化ザコを全滅させ、ザコ三姉妹の三女・黄ザコと対峙するのは、コマンドなのはだ。
「えぇい、鬱陶しいなのマシン共…こうなったら、最後の手段。百合軍団忍法…」
「むっ!また尻尾を巻いて逃げるつもりでござるか?」
「百合軍団忍法…更に増援っ!」
「何とぉ!?」
赤ザコの言葉と共に、更なる強化ザコの群れが、何処からともなく殺到してきた!
「何て物量作戦…これでは、キリが無い…!」
「拙い…私の武器も魔力切れだわ…」
そして遂に取り囲まれるなのマシンs…
「今度こそ、我々の勝利ですわ!」
「なのマシンsさえ始末すれば、淫獣の命など風前の灯ですわ!」
「遂に輝かしい百合の時代の到来ですわ!」
勝利を確信して盛り上がるザコ三姉妹…
「ザコザコー!」
(…ここまで、でござるか…)
一斉に襲い掛からんとする強化ザコの大群を前に、武者なのはが覚悟を決めた、その時である!
グシャアッ…!
「ザ…コォ…ッ!?」
「なっ…!?」
それは、一瞬の出来事だった。
武者なのはの目の前に、突如飛び込んできた紅いシルエット。
その次の瞬間、飛び掛ってきた強化ザコが、無残にも頭を粉々に粉砕され、床に転がり、二度と動かなくなった。
「助っ人?…隠密フェイトが来てくれたの…?」
「答えはNoよ…よく見なさい。あれは、どう見ても隠密フェイトじゃないわ…」
なのマシンsとザコ軍団の間に割って入った『それ』に、騎士なのはもコマンドなのはも、戸惑いの色を隠せない。
「何者ですの!?」
「新手のなのマシン!?」
青ザコと黄ザコも動揺している。
「………」
『それ』は、ゆっくりと、その視線をザコ軍団の方へと向けた。
そして、惨劇が幕を開けた。
その惨劇を、なのマシンsは、只見ている事しか出来なかった…
(ちゃーららら~、じゃんっ!)
「うはぁ~、こらまたえらい派手にやりおうたな~」
数時間後、全てが終わった無限書庫の入り口へと、八神はやてが捜査官として検分に訪れた。
高町なのはとフェイト・T・ハラオウンも随行している。
「それにしても…送り込まれたザコの多さもとんでもないけど…」
「やられ方が…何て言うか、凄惨だね…ちょっと、残酷かも…」
なのはと共に呆然と、回収されたガジェット・ザコの残骸を前にしたフェイトの言葉通り、破壊されたザコ達の様子は凄惨と言うしかなかった。
あるザコは両手両足を引き千切られ、あるザコは原型を留めない程に装甲を高熱で焼かれ、あるザコはモノアイを抉り取られ…といった有様である。
「あんたらがやったんか?まあ、敵も今回は殺気が段違いやったと思うけど、それにしてもちょっとやり過ぎとちゃうか?」
「………拙者達では…ござらん…」
「へ?…ほんなら、誰が…?」
最早振り絞るような声も出なくなったのか、武者なのはが無言で指差した先には、龍の意匠を施された真紅の甲冑に身を包んだ、一体のマシンの姿があった。
「あれ?また新型のなのマシン?」
「まだ、新しいの作ってたんだ?」
「いや、知らへんよ?シャーリーからもマリーさんからも、あんなの聞いてへんよ?」
謎のマシンを前に、目をぱちくりさせるはやて。
「あれは…なのマシンじゃない…」
「スペックも、規格も…私達と、全然違う…」
騎士なのはとコマンドなのはの言う通り、そのマシンは、なのマシンより一回り大きく、頭身も少し高い3.5頭身だった。
しかし、何よりも異質なのは、その纏っている雰囲気である。
愛嬌のあるなのマシンsと違い、殺気にも似た、ピリピリとした空気を漂わせている。
「試験運用は成功だったようね」
「「「ユーノ(君)のお姉さん!?」」」
その不穏な空気を打ち破るように、凛と響く声と共に、千歌音がその場に姿を現した。
「試験運用て…あのマシンは、千歌音さんが作らせたんですか?」
「ええ、そうよ。貴女達のなのマシンが、あまりにも不甲斐ないものだからね…」
ガシャガシャガシャン!
はやての問いに千歌音が答えるのと同時に、謎のマシンの甲冑が折り畳まれるように、背中のバックパックに収納されると、中から現れたのは、巫女装束を身に纏った千歌音を模した、SD体型のマシン。
「無限書庫防衛用マシン『T-シリーズ』…貴女達風に言えば『千歌マシン』ってとこかしら。彼女はその試作機として開発された一号機『T-001』、またの名を『武者千歌音』よ!」
「何の為にこんなものを…?」
「六課の皆さんは記憶力も無いのかしら?言ったはずよ。なのマシンが不甲斐ないからだと」
フェイトの問いに、見下すような態度で答える千歌音。
思わずなのはがくってかかろうとするが…
チャキッ!
「っ…!?」
まさに一瞬。
その一瞬のうちに、武者千歌音は短刀を抜き放ち、なのはの首筋へと迫っていた。
「T-001、もういいわ」
「…」
千歌音の言葉に、無言で短刀を収めて、なのはから離れる武者千歌音。
「さぁ、司書のみんな。ガラクタの掃除は六課の皆さんに任せて、業務を再開するわよ」
そう言うと、現場を遠巻きに見ていた司書達を引き連れ、武者千歌音を従えた千歌音が無限書庫の扉の向こうへと去っていった。
「千歌マシンの、武者千歌音…それでは、拙者達は一体、どうなるのでござるか!?」
「分からへん…分からへん、けど…」
すっかり動揺している武者なのはに、力無く答えたはやては、千歌音の去っていった無限書庫の扉を見つめ…
「何やろう…嫌な予感がするわ…」
その呟きを聞いたなのマシンsも、なのはとフェイトも、
そして、千歌音すらも、
その嫌な予感が現実のものになるとは、その時は思ってもいなかったのだった…
つづく
初の前後編ものが他人のネタというのも私らしい…(;^_^A