DDR5 に移行すると、放熱設計を見直す必要がある。なぜか?
DDR4 は 1.2V、DDR5 は 1.1V。電圧が 0.1V 下がるだけだが、消費電力は速度に比例して上がる。4800 MT/s から 6400 MT/s に上げると、同一容量・同一アクセスパターンで消費電力は約 33% 増加する。
電圧が下がっても、速度が上がれば消費電力は上がる。これが DDR5 の放熱設計で最も重要な事実です。
1.1V が意味すること
DDR5 の 1.1V は、DDR4 の 1.2V より 0.1V 低い。この 0.1V の差が、放熱設計にどう影響するか。
消費電力の計算
消費電力 ≈ 電圧 × 電流 × 速度係数
DDR4-3200:1.2V × I × 1.0 DDR5-4800:1.1V × I × 1.5(速度が 1.5 倍) DDR5-6400:1.1V × I × 2.0(速度が 2.0 倍)
つまり、DDR5-6400 の消費電力は DDR4-3200 の約 1.83 倍(1.1 × 2.0 / 1.2)。
放熱設計で何をチェックするか
1. チップの Tj(接合温度)
DDR5 チップの Tj 上限は通常 105°C。環境温度 85°C で動作する場合、チップと環境の温度差は 20°C 以下に収める必要がある。
2. 放熱路径
チップ → パッケージ → PCB → ヒートシンク / 空冷
各段の熱抵抗を計算し、Tj が上限を超えないことを確認する。
3. 速度ビンと放熱のトレードオフ
4800 MT/s で動作すれば消費電力は低い。6400 MT/s で動作すれば消費電力は高い。放熱設計の制約に応じて、速度ビンを決める。
Loongtion の 16Gb DDR5
Loongtion の 16Gb DDR5(WBGA-82) は、4800/5600/6400 MT/s の 3 つの速度ビンをサポートします。-40°C~+85°C、ChangXin ダイ、5 年の供給コミットメント、12 ヶ月の EOL 通知。
産業用 DDR5 選定ガイド に、放熱設計の詳細と速度ビン選定基準を载せています。
まとめ
DDR5 の 1.1V は、放熱設計をシンプルにする。しかし、速度が上がれば消費電力も上がる。
放熱設計の制約に応じて、速度ビンを決める。これが DDR5 移行の最初のステップです。