正偽
「世界中全ての人たちを幸せにしたい。
私はその為に自分の人生を使う。」
そう言った/戯れた者が居た。
所詮は人、世界全てを手に取る事は出来ない。
掬いきれない者達なぞ考えはしない/したくない。
自分の幸福を人に押し付け、それを幸福とする/したい。
押し売りの幸福。
幸福を与える者が悪いわけではない。
幸福を享受する者が悪いわけではない。
そも、世界に選択肢/幸福など無い。
この世は与えられた形でしか表現できない切り捨てられた世界。
そこに選択は無く、幸福なぞ存在し得ない。
与えられたものが幸福だと言うのなら、何が不幸なのか。
今が不幸と嘆くのならば、何を与受されれば幸福か。
そこは偽りの幸福のみが蔓延る幸福の世界。