「彩」リハーサル

これ
リハーサルなんです。(笑)
ね、
すぐにカメラを回したくなる気持ち
分かるでしょ。
こうして作品が僕の中から
だんだん役者の方へ流れていく
いつもならそれに従って
自分はだんだん軽くなり
最後にはお客さんとほぼ同じ立場になって
彼らに拍手を送る感じになれるんですが
今回だけはなぜか自分もどんどん作品の中に入っていく
いや、
入ったところで
役がないのでやることはないんですけどね
ただ、その場にいる亡霊のように
そこに引込まれていってしまってる。
こんな事は初めてで
少し戸惑っています。

役者は僕の憧れです。
そして、絶対になれないものです。
それほど作家と演者はかけ離れていて
だから舞台でも映像でも
本番までに全て託すんです
時々それを両方やっている人を見かけますが
そういう作品は信じません。
今回も役者と同じ所にいるということではないんですが
いつもとは少し立ち位置が違うような気がしていて
胸が切り刻まれるような
とろりと溶けてしまいそうな
いろんな感覚が僕を襲います。
早くここから逃げ出したい気持ちと
このままの気持ちでカメラを回したい気持ちで
混乱しているのです。
