神戸・六甲の音 | ルーラルアート+ふるいちやすしの日記

神戸・六甲の音

ルーラルアート+ふるいちやすしの日記

今日ちょっとした探し物をしていると
僕が20年近く前にリリースした
『神戸・六甲』というCDが出て来ました
これは震災の前の年に神戸のイメージアルバムとして
つくられたインストのアルバムで
今、それを聴きながら書いてます。

当時僕は新大阪に小さな部屋を借りて
そこに閉じこもってせっせと音楽を作っていました
神戸までは電車でほんの20分ほどの所だったんですが
プロデューサーに無理を言って
神戸と六甲のそれぞれの場所の音楽を作るなら
小説家達がそうするように
その場所で作りたいと
何度かはホテルをとってもらったりもしました。
その時に録った町や森の音も
音楽の中に散りばめられていて
特に高架下商店街の音なんかは
地震で壊れてしまった所の音なので
とても貴重な物になってしまいました。

この夏の旅が終わりました。
その場所場所には色とエネルギーと空気の波があり
あの当時よりは少し広くはなったものの
相変わらずスタジオに閉じこもっている僕に
何か大切な事を思い出させてくれた夏でした
きっとこのアルバムもその為に
ひょっこり出て来てくれたのでしょう。
そしてそれは何も遠くへ行かなくても
自分さえ敏感に感じ取っていれば
この町にもあるはずだと

自分が作曲して
全ての楽器を演奏したこのアルバム
もう少し目立つ所に置いておこうと
思いました。



$ルーラルアート+ふるいちやすしの日記