私は、前に住んでいた団地でI氏が攻撃者Мをかばい、肩を持つ姿勢にこの人がMの最大最強の支援者だと勘ぐって来た。


確かに地区会のリーダーをしていて人脈もあるし、上と下両方の階で挟み撃ちにすれば、その間の階に住む住人は精神的に安穏とはしていられない。


そうした私の歪んだ思い込みからI氏を攻撃者の最大勢力と思ってしまっていたが、たぶんこの人はMの過去を知って同情し、引きこもりを隠蔽することに協力しているのだと思う。そして、何か犯罪的な物事に巻き込まれて異常性が増幅したМの過去を知って、人に対する嫌がらせが当人の命を保つ唯一の救済策と信じている。ゆえに、Mが人の道を外れても、それが人の道に外れた相手ならやむを得ないとМをかばっている。


Mの生い立ちに同情するあまりに、Мの異常さや人様への攻撃のあり様に目をつぶったり、多少協力して気づかっているというところなのだと思う。


子供たちを3人もしっかりと、のびのび育てている母親が、いくら裏の顔を想定してもやはり似合わない。


だからМの支援者、悪知恵を絞って私をきりきり舞いさせる相手はもっと別のところにいるのだろう。もしくはМ自身が一人二役を演じ、私にそう信じこませるほど裏技に長けているということなのかもしれない。


多くの人を自分の身近な存在のように動かさせるそのテクニックは、M自身の超絶に優れた頭脳の賜物か、あるいはもっと別の強力な存在による魔術か、いずれにしても人間性から考えて私はI氏が該当すると思えなくなっている。受験生や多感な青春期を迎える3児の母である彼女には、嫌がらせや追い落としに費やす暇はないだろう。


そうなると、攻撃者Mの影の支援者は私のまったくあずかり知らない人物ということになり、私にとってはますます謎が深まった。