第二次世界大戦中
戦火の直中に置かれた
一つの村
村人達は
小さな廃校に立てこもり
降り注ぐ銃弾の雨に
怯える日々を過ごしていた
そんなある日
一人の少年が現れ
村人を戦火から救った
村人達から
救世主と崇められ
受け入れられた少年は
産まれながらに
呪われた運命を背負っていた
大の大人を
ことごとく投げ飛ばす怪力と
岩をも砕く鋼鉄の体
そして労りと慈しみの心
を持つ代わりに
フットボールアワー岩尾
と酷似する容姿をしていた
その呪われた容姿と
力によって
どこへ行っても怪物と
罵られて来た少年は
産まれて初めて
人々に受け入れられ
人々の温かさを知った
そして少年はある少女に
初めての恋をした
「どんな呪われた力でも、きっと正しい使い道があるんだよ」
そう優しく話してくれた
戦場に咲く一輪の花
しかし、
自分の容姿を気にする少年は
彼女に想いを伝えられないでいた
そして運命の日
遂に戦争が終わりを告げた
やっと鳴り止んだ
銃声と悲鳴に
歓喜する村人達
少年の胸に去来したのは
少女と暮らす未来への渇望
もうこの想いは止められない
「結婚しよう」
少女は少しうつむいてから
ニッコリ笑って言った
「 調 子 の ん な 」
っていう夢を見た
