- 死神の精度 (文春文庫)/文藝春秋
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いっぱい並んでいるので。
日本推理作家協会賞短編賞を受賞した表題作を含む、死神が主人公のミステリー。
基本的には独立した話だが、連作なので、各短編には時間や登場人物などの繋がりがある。
主人公の死神は、該当の人物を本当に死なせてよいのかを調査するのが仕事。
たいていの死神はおざなりに調査を済ませてしまうのだが、ここに登場する死神は違う。
時間いっぱい、ぎりぎりまで調査することをモットーにしている。
そんな死神が関わる不思議な事件が、死神の視点で語られる。
今時、死神が主人公でも驚くには値しないが、見た目は人間そのものなのに、どこかとぼけていて、ちょっとずれていて、でもウィットに富んでいるという、その造形がユニーク。
音楽も大好きだし。
表題作では、死神が調査する電話オペレーターの女性がクレーマーに付け狙われる。
はたしてその正体は? そしてその理由は?
ミステリとしては普通のホワイダニットだとは思うのだが、これが協会賞短編賞なのかという、ちょっと期待はずれ。
個人的には最後の話が好み。
同じように、理髪店の老女が若い客を何人もかき集めるその理由が主眼のホワイダニットだが、伝統的な公式である、「木の葉を隠すにはどこに隠す?」のバリエーションになっている。その謎がちゃんと伏線が効いていないところは問題だとは思うが・・・。
死神が登場するし、雨のシーンばかりだが、清々しい気持ちにさせる筆致がうれしい。
最後は本当に晴れるし。
実はあと3冊伊坂幸太郎の本を確保済み。
読みやすいので年内にどれだけ読めるかな。








