痛々しいほど 伝わる絵
最近、自分の中でまたエゴンシーレへの熱が増してる。
この人の絵はほんとに痛々しさがあふれていて、それが美しさとなっているのだけれど
なぜ女性の陰部をよく描くのだろうと前々から疑問だったのだけれど、この間読んだ画集では、彼のお父さんが新婚旅行中に売春宿に行って、梅毒にかかってしまったそうだ。
うまくいえないけれど、その影響も受けているのだと思う。
彼の中での、避けて通れないテーマだったのだと思う。
人間の世界で皮肉だなと思うことは、悲しみは美しさでもあること。
それを痛感する画家です。
クリムトの絵には、光が溢れているのに、シーレの絵にはものすごい影がかかっている。
絵は自画像。
以前先生が仰っていた言葉。
そのとおりだと思う。
シーレは、絵を描くことで、自分自身を癒していっていたに違いない。
あんなに分裂気味な印象を与えるのは、彼の心がたくさんの傷で常に壊れている状態だったからだと思う。
解説を読んでいたら、お父さんは自殺未遂をしていたようだ。
また、彼のその環境が、彼の芸術性を高めていったというのが、大きな皮肉なんだけどね。