困った人は、私だった、、 | 親子3人暮らしの専業主婦の日常

親子3人暮らしの専業主婦の日常

家事育児三昧の中から楽しみを探す日々

図書館で借りている本の貸し出し期限が切れて、次に予約が入っていたので、早く返さなくてはいけなくなり、大急ぎで読みました。

 

今日は、予定が無かったので、一気に読んでしまいました。

部屋や庭はグチャグチャで、やることは満載でしたが、他の期限は迫っていなかったので。

読んでいたのはコチラです。

 

本田秀夫著「発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち」 

です。

 

最初は、「旦那が発達障害では?」と思って、この本を借りました。

 

でも、読みながら、「私がADHDで生活に支障をきたしている」「診断してもらって、旦那にも理解してもらいたい」

と思いました。

また誰かに相談してみよう。

 

 

以下、本の内容をメモメモ。。。

 

 

ADHD 不注意

   多動性、衝動性

 

ASD 対人関係が苦手

   こだわりが強い

 

LD  読み、書き、計算が苦手

   そのうち一つまたは複数が苦手。

 

知的能力障害、発達性協調運動症(DCD)、チック症も。

 

これらの3つのうちいくつかが重複するもの。

強弱もある。

「ちょっとAS、ちょっとADH」

D(Disorder障害と言うほどではないので、抜けている)

 

アメリカの研究者は、それぞれの専門分野の研究を行い、重複は理解されにくい。

 

 

ASDだけなら、「人付き合いは悪いけど、仕事は真面目」と理解される。

ADHDだけなら、「ミスは多いけど、人は良い」と理解される。

この二つが重複すると、「人付き合いが悪く、ミスが多い」という困った人になってしまう。

 

 

ADHD・・人の話を聞けない

    うっかりして、忘れる。約束をすっぽかす。

    気が散りやすい

    じっと座っていられない

    ルールを守る粘り強さが無い

 

ASD・・以前は、自閉症や、アスペルガーと分類していたが、今はまとめている。

    ゲームをしている間は、気が散らない

    決められていた時間になると、活動をパッと切り替えられる

    教室のルールを守る

    場の空気が読めない

    人に対して一方的なかかわり方をする

    手順やルールにこだわる

    女子同士のおしゃべりが出来ない

    人に白い目で見られても気にしない

    報・連・相が足りない

    周りの人の気持ちを察するのが苦手で、自分の行動や態度をうまく調節できない

 

    聞いて理解するより、見て理解することを優先する。

    図鑑やカタログを熟読して、その内容を覚えてしまう。

 

LD・・・視覚情報を利用したがる一方で、文字や数字の読み書きが苦手。

 

発達障害があって、苦手な事なのに、「過剰適応」して、無理に自分らしさを消してしまい、症状が客観的には見にくくなる場合もある。

 

 

発達障害と似た問題が起こる病気には、パーソナリティ障害や、統合失調症がある。

 

どちらも、子供の頃は目立たず、成人後に表面化する。

統合失調症は、幻覚、妄想、人を信じられなくなる。

 

 

糖尿病は、HbA1cの値で、合併症が起こる前に診断され、合併症を予防できるようになった。

同様に、発達障害も、発達の特性が存在するだけで、気付けば生活上の支障を予防できる。

 

AS・・・感情を人と分かち合うのが苦手

     一人で居たがる。

     人とのコミュニケーションは、受け身か、一方的。

     独り言が多い。

     非言語コミュニケーションが使えない。(身振り、表情など)

     特定の物ごとに強い興味を持ち、それ以外の事にはほとんど興味が無い

     特定の手順や配置、スケジュールに強くこだわる

     特定分野のなにあっくな知識に強い関心を持つ。

     視覚情報に過敏。音、匂い、触感に敏感な事もある。

 

     変化を嫌う。

     自分の好きな物、知ってる手順で活動したがる。

     幼稚園のように毎日の段取りがある程度決まっている環境では、落ち着いて過ごせる。

     家庭で「何でも好きな事をして遊びなさい」と自由な環境を与えられると、見通しが持てずにソワソワする。

 

     遊ぶ時間や場所、内容を絞って提案し、整理すると、安心できる。

 


オタクとの違いは、対人関係が困難かどうか。

 

ASの対人関係は、会話が無くても、一緒にいれば親友。

スキンシップや会話は必要ない。

 

 

ADH・・じっと座っていなければいけない時、手や足、身体が動いてしまう。

     思いついたことをすぐ口にした離、行動にうつしたりする。

     気になるものを見つけると、急にそちらへ行く。

     会話でも思い付きの発言が多く、話が飛びやすい。

     相手の話と関係のない事を言ってしまう。

     気が散りやすい

     うっかりミスが多い

     活動の切り替えが苦手。

     そのせいで、用事に遅刻することが良くある

     自分の部屋や机の上をキレイに片づけられない

     出しっぱなしにしてあるものを片側に寄せて、空いたスペースで勉強したりする

 

 

うっかり屋との違いは、大きな目立つものを忘れるかどうか。

一度きりではなく、複数繰り返すか。

はっきりとは分かれず、グラデーションの濃淡。

 

ミスを繰り返し注意されると、そのストレスで、ミスを気にして、逆にミスが増える。

 

「うっかり屋」として周囲が認識し、サポートする事。

周りも自分もストレスが強くなっている場合には、専門外来に相談すると良い。

 

 

多動性、衝動性は、一つ一つの活動に集中しきれず、作業途中で他の事を始めてしまう。

一つ一つの作業が、中途半端になりやすい。

作業をやり切る事、順序だてて進めていくことが出来ない。

段取りが悪い、要領が悪い。

 

 

LD・・・学ぶ機会が少なかったのか、ヤル気の問題か、中学入学頃にやっと判別できる。

 

 

DCD・・運動が苦手、手先が不器用が極端に多い

 

 

発達障害の特性が分かったら、その特性に合わせて生活環境を整える。

周りの人に理解してもらう。

対応の基本は、環境調整。

環境調整だけでは、不十分な場合、専門的な対応・支援を受ける。

 

 

2種類の対応

1.ボトムアップ

  少しでも「ふつう」に近づける

2.トップダウン

  出来ること、出来ないことをはっきりさせ、苦手な事を補う方法を工夫する。

 

1は無理。

黒板を爪でひっかく音が苦手なのを、得意になるように反復練習するのと同じ。

最初から2をやる。

 

 

本人のやりたいことを大切にする。

誰でも、やりたいことをやらなければ、納得できない。

やりたいことを我慢するより、やって失敗した方がマシ。

仕事がやりたいことではない場合、プライベートでやりたいことを充実させる。

自分のやりたいことを生活の中心にする。

特に、発達の特性のある人は、やりたいことを大切にする必要がある。

発達の特性のある人は、「やるべきこと」が多くなりがちで、そのために「やりたいこと」を我慢しなくてはならないことが多い。

 

一般の人は、「身の回りの事」の時間を減らさずに、「やるべきこと」と「やりたいこと」間で、うまく増減できる。

 

発達の障害がある人は、「やりたいこと」が減らせない。

「やるべきこと」が一定以上増えると、ストレスが強くなり「やりたいこと」に「ストレス発散」の多くの時間が必要になる。

 

一般の人と違って、やるべきことが多くても、やりたいことを我慢できない。

 

発達障害がある人の中にも、「過剰適応」して、やりたいことを我慢する場合がある。

すると、無理が重なって、いずれ燃え尽き、やるべきことを急にやめてしまったりする。

 

こどもが、親になだめられて、嫌な事をやる場合も「過剰適応」。

我慢することを決めただけ。

 

発達障害の人にとっては、「やるべきこと」をやらずに「やりたいこと」を優先することが極めて重要。

 

一般の人と同じ水準でこなすために、他の人よりも「やるべきこと」が多くなる。

忘れ物をしないための予防策など。

 

 

環境調整のコツ

1.得意な部分を生活に活用する

2.苦手な部分を致命的な弱点だと思わない。

 ①空気が読めないのは、人に何を言われても動じないという長所。

  大勢とそつなく付き合う事は苦手でも、気の合う少数の仲間とは、うまくやれる。

  一般の人は、休みの日にやることが無いと、友人たちに声をかけ、誰かと一緒にどこかへ行こうとする。

  しかし、発達障害の人は、一人で過ごせる。

 

  会話では、愛想やお世辞を言わず、内容重視。

  主張がはっきりしていて、人に意見を強く言い過ぎてしまう。

 

 ②こだわり。相手や状況に合わせてやり方を変えることが出来ない。

  手を抜かずにコツコツとどろく出来る。

  自分の興味があることは、強い集中力を発揮汁。

  ルールを決めるときや、方針を見直すときに、周りの人とよく相談することが重要。

 

  こだわりへのエネルギー量は、生涯を通じて一定。

  道順に強いこだわりがあって、家族が困っていたら、おもちゃの置き場所にもっとこだわってもらう事で、道順へのこだわりを減らす事が出来る。

  整理整頓にこだわる事にもなって良い。

  本人にとっても、周りの人にとっても負担の少ないこだわりに

 

 ③「自分にはミスが多い」と周囲に伝えておくことが最も有効。

  フォローしてもらう分、他のところでは、サポートする側に回れば、持ちつ持たれつになって、大丈夫。

 

  不注意の人は失敗しても落ち込まず、未来志向で、またゼロから頑張れる人がよくいる。

  落ち込みやすい人は、自分は、どの部分で周りの人に貢献できるか考えると良い。

 

 ④多動性、衝動性

  思い立ったらすぐに行動にうつせるという長所がある。

  好奇心旺盛で、アイデア豊富。

  ただし、最後までやり通す力を持っていないので、一緒に実行してくれる人と協力すると良い。

  粘り強さを他の人に補ってもらう。

  きょうりょくしゃから「前の事をちゃんと進めましょう」と言われたら、まず、「ありがとう」という事が大切。

 

 ⑤時間にルーズ

  時間が無い時にも、様々な活動に手を出してしまうので、時間を守れない。

  前もって行動するのは難しい。ギリギリセーフをOKとする。

 

 ⑥読む・書くが苦手

  パソコンやスマホのアプリを利用するように、周りに配慮を求める。

 

 ⑦運動、手作業が苦手

  反復練習をしてもなかなかうまくならない。

  他の人と同じ水準を目標とするのはあきらめ、本人にとっての上達や達成感を目標とすべき。

 

  ただし、運動が苦手だからすべて免除する、のではなく、

  その人なりに楽しめる範囲でやるのが良い。

 

 ⑧チックや、知的な発達が遅い

  医療機関の治療が必要。

 

自分で何でもする「自立」ではなく、自分の能力をきちんと把握し、積極的に自ら活動するという「自律」が大切。

日頃、困難に直面することが多く、色々な事を苦手だと感じやすい人にとって、自分に出来ることを理解し、それを実践する工夫をするのは、とても大切。

 

苦手な部分を弱点だと思うと、二次障害になりがち。

その特性を本人や周りの人が理解できず、無理を重ねて失敗し、

本人の自尊心や、周りの人との人間関係が傷ついてしまった時。

 

苦手な部分を本人と周りが理解し、「困ったら、人に相談できる場所」を作ると、うまくいく。

苦手な事を人に相談するという技術を得ること。

 

人間にとって、生産性を高めることよりも、自分の本当にやりたいことを中心とした生活を送り、健康に、幸福に暮らすことの方が重要です。

 

発達の特性があって困っている人に対して、その特性の現れ方が微妙だからと言って、

「診断基準には当てはまらないので、あなたの場合は、努力の問題だ」と言ってはいけない。

一見大丈夫そうでも、実はものすごく大変な苦労をしている。

 

「~よりも~を優先する」と言う特性と捉えた方が自然。

「雑談が苦手」よりも、「雑談よりも内容重視の会話をしたがる」と言う。

 

発達の特性がある人は、大多数の人とは異なる。

一人で社会に適応する方法を考えていても、大多数の人の考えが分からないので、事態がますます悪くなる。

誰かに相談することが一番大切。