ジョイントベンチャー | 田中政明のブログ

ジョイントベンチャー

田中政明のブログ

(フランスのニコラス・サルコジ大統領と中国の胡錦濤主席)

だいぶ前になりますが

「本当のWin&Winって?」

と題して、
ジョイントベンチャーについて書いたことがありました。

その中で、本当のジョイントベンチャーの定義として

互いに協力し合い、かつ、
互いにメリットのある状態を作って、
ある目的のために進むこと


としました。

で、“互いにメリット”があるといっても、

コミッションがどうとか

インセンティブがどうしたとか


といった表面的なものではなく、

相手の本業に役立つものでなければならない

とも書きました。

現在私も、
いくつかのジョイントベンチャーを仕掛けています
が、
その中で絶えず肝に銘じているのは、

これは本当に相手の本業に役立つものか?

ということです。

この点を忘れては、仮に最初はうまくいったとしても、
長続きするものではないと思っています。

そして今、改めて思っているのは、

ジョイントする相手は、まったくの異業種のほうがいい

ということです。

一見するとまったく関連のないような業種…

私のメンターの例を挙げれば(その人はFPだったのですが)
保険の営業でありながら、

ピアノ教室

自動車整備工場

結婚式場

葬儀会社

などなど、一見保険とは結びつかなそうな相手と組み、
見事な成果を出してきました。

具体的には…

自動車整備工場と組んだときは、
その工場の顧客リストに対してマネーセミナーを案内したのですが、
ポイントは、

値引き

空き時間

ビジネスチャンスの創出


などが挙げられるかと思います。


具体的には、

自動車整備工場の顧客に無料でマネーセミナーを実施

顧客は、自動車保険の保険証などを持参してもらう

オイル交換の工賃や定期点検代が安くなる

整備などの空き時間に、顧客はマネーセミナーを受ける


といったものでした。

で、その結果、それぞれの立場で、
以下のようなメリットが生まれたのです。


●自動車整備工場の顧客
・整備やオイル交換が安く受けられた

・待ち時間に無料でマネーセミナーが受けられ、
保険について知識が付いた

●自動車整備工場
・自動車保険の車検証をもってきてもらったので、
保険の満期が分かり、自動車保険の契約につながった

・値引きしたのは、仕入れた商品などではなく、
自社のサービスであったため、表面的なコスト負担がなかった

・車検証を確認することで、車検の時期が分かり、
次回の車検の案内をするタイミングが掴めた

●私のメンター(FP)
・顧客リストなしでセミナーの受講者を集められた

・セミナーを開催することで生命保険の契約に繋がった

などなど、関係者すべてがハッピーになったのです。

このように、ジョイントベンチャーは、効果的に機能すれば、
まさに

“無から有を生み出す”

が如きパワーを発揮するのです。

皆さんも、ぜひ、ご自分のビジネスでの活用を考えてみてください。

ただし、その際は、上記のように、
ジョイントする相手の本業に役立つということと
もう一つ、忘れてはならないことがあります。

それが、以前書いた「リスクリバーサル」という考えです。

つまり、ジョイントする相手の抱えるであろうリスクを、
自分が引き受けてあげる
のです。

上記の例では、

顧客にセミナー告知するチラシの内容を考えたり制作したり、

といったことが挙げられるかと思いますが、
そうした、目先のことに捉われず、
相手のことを思いやることが重要なのですね。


ちなみに、冒頭の写真は、核
開発に関するフランスと中国のジョイントですが、

さて、この場合、相手にとって、
真の意味で役に立つことなのでしょうか…?


深くは追求しませんが(笑)。