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4月11日号(no,2 )


●プライベート・EYE

 ・「がんばろう神戸」から「がんばろう日本」へ

東日本大震災発生からちょうど一カ月が経過しました。様々なメディアからチャリティや

義援金収集が行われ、前途は多難ですが復興への足がかりの活動が活発になっています。

阪神淡路大震災のとき、復興のスローガンは「がんばろう神戸」でした。まだイチローがいたころのオリックスのユニフォームに貼られていたことが印象に残っています。そこから今回は「がんばろう日本」というより大きな規模の言葉が使われています。

 これは単に震災の大きさだけで言っているのではないと、私は思います。要は「東京が被災地域かそうではないか」だと思うのです。もし、地震被害や放射能、停電などの問題が、全て東北だけだったとしたら、きっと「がんばろう東北」になっていたんじゃないかと・・・。この根底には「東京」アズ「日本」的な考えがあるのではないかと考えます。

・石原都知事の再選

 東京都知事選では、石原慎太郎氏の圧勝で再選が決まりました。彼はよく「東京が元気がないと日本はだめだ」的な発言をしていますが、これと同意見の都民は大勢いるのでは

ないでしょうか。選挙前は漫画規制や年齢のこともあり、反石原の声も多かったと思うのですが、結局は大勝です。彼にとって幸運だったのは、今回の震災がこのタイミングで起こったことだと思います。震災がよかったということではなく、震災によって都民が求めるリーダー像が大きく変化してしまったということです。有力候補だった渡邊氏、東国原

氏がともに体現しているものは「変化・未知数の可能性」だと思います。これに対し、石原氏が体現しているものは「安定・剛腕のリーダーシップ」ではないだろうかと。震災で

不安になっている都民が、今求めているのは「安心感」に他ならず、多くの都民が「期待感」より「安心感」を選択した結果ではないかと思います。選挙戦が地味にならざるを得ず、「しっかり都知事業務をこなすこと」が最大の選挙活動になった要因も、この「安心感」

からきたものと言えるのではないでしょうか。

・私的感想

私的な意見を言わせていただくと、ちょっと残念だったなあと。私は経営者として渡邊氏を尊敬している部分もありますし、やはり東京を変えてほしかった。確かに東京は200兆円ものGDPを稼ぎ出す日本の中心であることは間違いありません。しかしながら今回の震災でいかに東京一極集中が危険であるか、十分すぎるほどにわかったのではないかと思います。周辺の地震でここまでの影響なら、同じくらいの規模の地震が東京を襲ったとしたら、それこそ日本は立ち上がれなくなってしまうのではないでしょうか。にも関わらず、(失礼を承知で言わせていただければ)「東京が一番だ」という78歳の、政治家で言えば引退するべき年齢の人間に任せていてもいいのだろうか、と思います。個人的には、渡邊氏、橋本氏、河村氏が中心となった「三都構想」なんてものが発足して、他の自治体の参加も増えていき、小さな幾つかの政府が日本国内に出来上がる、というほうが将来の日本のためにはなるのではないかと考えています。

・そして東電問題へ

そして何より、今後東京は電力問題と戦っていかなくてはなりません。そして(なぜか電力供給エリア内にはない原発の)放射能問題とも。メリルリンチ日本証券の試算では、むこう2年間の東電の賠償額は(4県+千葉の一部)48兆円になるとしています。電力供給不足などの経済損失やもっと広い地域へ損害が拡散した場合を合わせて考えれば、その金額は小手先の増税などではやりきれないものになっていくのではないでしょうか。東京はこの長く膨大な東電問題に、否が応でもつきあって今なければいけません。私は東京をないがしろにすると言っているわけではありません。ただ、あまりにも東京ばかりを意識しすぎると、本当の被災地である東北の復興も遅れてしまうのではないかと危惧しているのです。そして何より、自分自身も含め「日本は東京だけじゃないぞ」と他の地域がリーダーシップをとって頑張らなくてはいけないんだと考えています。坂本龍馬は旧来の藩の意識を超え「おれは日本人だ」と言った最初の人間だと言われていますが、今後、コンパクトで効率のいい国の運営を目指すとしたら「おれは中京人だ」というミクロな自負心を持ちながら、日本というマクロな「故郷」を気合いと努力で支えていくことを考える、そんな時代の節目に、私たちは差しかかっているのではないだろうか。そんなことを思います。