昨日、皇居三の丸尚蔵館を訪れ、「いきもの賞玩」展を鑑賞してきた。

その1からの続きである。

 

「綿花猫図」 長澤蘆雪 江戸時代(18世紀) 絹本着色

 

 

私としては、これは「真面目な蘆雪」

 

 

猫ちゃんの描写が素晴らしいが、左側に描かれている草花も素敵である。

 

 

 

「小栗判官絵巻 巻14下」 岩佐又兵衛 江戸時代(17世紀) 紙本着色

 

 

このあたりの装飾が何とも美しい。

 

 

料紙も素敵である。

 

江戸初期の人形浄瑠璃をもとにした絵巻だそうだ。

絵巻の物語にはビックリのストーリーのものがある。

 

貴族の小栗が、豪族の横山に断りなく、その娘・照手姫と結婚。

しかし、横山は怒り、小栗を毒殺する。(ひえー)

照手姫は逃げるが、流れ着いた先で下女として働くことになる。

小栗は、地獄の閻魔様から現世に戻ることを許され、人間の姿に戻り、両親とも再開して元通りに。そして、再び照手姫と巡り会う。

 

 

この場面の後に、小栗と照手姫は感動の再会をするそうだ。ほう!

 

犬や鳥などの動物も描かれているが、私が気になったのは…

 

 

この車を引く牛である。何だか惚けた良い味を出していないか。

 

 

「七宝蜻蛉河骨図香炉」 川出柴太郎 明治39年(1906) 七宝

 

 

描かれている水草のコウホネ。蓋のつまみに蜻蛉。

 

 

何とも可愛い。色合いもモダン。

 

裏面はこちら。

 

 

 

各国から皇室に送られたお品の中から、「いきもの」がモティーフになっているもの。

 

「コリントス式アンフォリスコス」 紀元前7~紀元前6世紀頃 土器

 

 

2500年以上前に作られた壺が送られているとは…。

ギリシアの都市コリントスで作成された陶器。

 

 

「ジャガー形石臼」 7~9世紀 石

 

 

これは、石臼なのか!ふと、この石臼で、すりこぎのような棒を使って、香辛料をゴリゴリと粉砕する様子を思い浮かべてみたが、解説パネルによると、宗教的儀礼に使用されたものだそうだ。

こちらは、パナマ大統領からの贈り物だそう。こちらも古いものだ。

 

(つづく)