昨日の「永青文庫名品展」からの続き。

ホテル椿山荘で、チョコレートケーキを食べ一休みし、向かったのは大倉集古館である。

 

 

どどーん!

実は、初めて。建物の荘厳さに驚く。

 

 

正面から建物を見たときに、ふと「頤和園」という単語が頭をかすめた。

いや・・「西安」とか・・・。

中国の城壁の門をイメージした。

 

今回のお目当ては、企画展「近代日本画の華 -ローマ開催日本美術展覧会を中心に-」である。

 

 

9月13日のNHK日曜美術館「アートシーン」で紹介されていて、どうしても行きたくなった。

「日美」で取り上げられた後は「混む」と分かっていながら、あまりの豪華なラインナップに惹かれた。

 

上のチラシに展示作品がちりばめられており、豪華さがうかがえる。

作品数は多くないものの、どの作品も魅力的であった。

 

「展示作品リスト」のほぼ全てに印やメモが残っているが、特に覚えておきたいと思った作品。

 

暮るる山家」 川合玉堂 大正7年(1918) 絹本著色

 荷馬の身体を拭く男性、その傍らに湯煙の出ている大きな桶。建物の前には白梅が咲いていて、空に細い二日月が顔を出している。荷馬は心なしか気持ち良さそう。う~ん。良いなあ。

 

夜桜」 横山大観 昭和4年(1929) 紙本著色

 帰宅後、思わず2018年に東京国立近代美術館で催された「生誕150年 横山大観展」の図録を引っ張り出して「復習」してしまったほど感動した。

 私が訪れた時間帯が良かったのか、会場はそう混み合っておらず、作品の前に立っていれば、人が途切れることがあり、この大作を一人占めすることができたのだ。いやあ・・・。

 

さつき」 菱田春草 明治39年(1906) 絹本著色

 解説パネルによると、元は「夏の夜」というタイトルだったとのこと。 薄暮の空をホトトギスが飛んでいる様子が描かれているらしいが、鳥の種類までは判別できないような薄暗さ。何だか良いなあ。

 

かけす」 菱田春草 明治43年(1910) 絹本著色

 永青文庫で「黒き猫」を鑑賞してきたばかりだったので、植物と動物の組み合わせに惹かれた。

 こちらは、ホオノキとかけす、である。やっぱり、素敵。

 

木菟図」 小林古径 昭和4年(1929) 絹本著色

 NHK日曜美術館「アートシーン」の映像にも本作品が映っていて魅力的に思ったが、実物は何だかとっても迫力のある感じだった。思った以上に梅の花が「ピンク」だったが、それが又、何とも言えず木菟の目の色と対応して、目に残るというか・・・まあ、インパクトがあった(語彙が貧困なので、どう表現すれば良いか・・・)

 

 

2楷テラスである。ふと「天安門」という単語が頭をかすめた。毛沢東が建国宣言をしたシーンも浮かんだ・・・。