今日は、五島美術館美の友会月例美術講座に行ってきた。

「染織鑑賞シリーズ」は初めて。

 

 

『槐記(かいき)』に記されている衣類について。

 

まず、『槐記』とは、公卿・近衛家煕の言動を、医者の山科道安が日記形式で記録したものだそうだ。道安直筆が部分だが現存するらしい。

 

享保9年(1724)9月7日に、豊臣秀吉の鷹狩りの話があり、そこに秀吉が「唐冠」に「唐服」を着ていたとある。それは具体的にどういうものだったか。

 

これは、明国皇帝から送られたもので、官位を表した方形の布(補子)が胸と背中に付いている「補服」。

その補子には麒麟の模様があったそうだ。麒麟は皇帝の配下の王を示すらしい・・・。

なるほど。

 

享保9年(1724)10月18日は、刑部大輔・新藤一葉の茶会へ。

 

近衛家煕に、著者である道安、道安の上司と思われる錦小路極臈が同行。

これは茶会記になっている。

 

茶入の袋として、「道元純子(どんす)」とある。

この「道元緞子」とは、「丁子唐草に蝶や蜂を意匠化した小紋の緞子」らしい。

これは画像や大正時代に作成された復元見本を見せてもらった。

示していただくと、蝶だ!蜂だ!と分かるが、自分一人で漫然と眺めていても分からないだろう。

ちなみに、この緞子と鎌倉時代の禅僧・道元の関係は不明だそうだ。

ふむふむ。諸説ありそう。

 

と、何だか古文や歴史の授業を受けているようで、大変勉強になった。

画像や実物を見せていただくと、とても分かりやすい。

 

 

美術館の門の脇に咲いていた。

 

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和菓子屋さんで、「お雑煮」を食べた。

 

 

白味噌、丸餅のお雑煮。

 

 

わくわく。

 

 

おお。

削り節がかかっていて、人参、里芋、大根、丸餅2つが入っている。

白味噌のお雑煮は珍しいような気がする。

これは、とろっとしていてまろやかな味で美味しかった。

明日、1月20日までの限定メニュー。

 

私の実家のお雑煮は、小ぶりの里芋ごろっと1つ、厚めの輪切りの大根、切り餅で赤味噌(合わせ味噌のときもあったような)だったような気がする。