本日は、美容院に行ってきた。パーマやらヘアマニキュアやらトリートメントやら一度にやっていただいたため、かなり長時間滞在した。そのときに読了。

 

異邦人 いりびと  (著)原田マハ

 

主人公は、私立美術館の副館長にして、銀座の老舗画廊の専務夫人である篁菜穂。

東日本大震災後、妊婦だった主人公は、京都の高名な書家・鷹野せん宅に身を寄せることになる。

 

鷹野家での生活は、隅々までが菜穂の好みにかなった。

落ち着いた日本家屋の部屋は、すべてが清潔に保たれていた。それぞれの部屋に季節の花が生けられ、せんが懇意にしている京都画壇の画家たちの手による日本画の小作品が掛けられていた。(中略)季節によって掛け替えられているようで、いまはさわやかな青葉の絵や、鮎を描いたものが掛かっていた

 

主人公は非常に裕福な家庭に育ち、祖父の創設した美術館の副館長をつとめている。幼い頃から美術品に囲まれて生活しており、非常に高い審美眼を持っている。

 

鷹野せん宅の描写も、京都の旧家らしく、又芸術家の住居らしくとても趣味が良く、豊かである。そうそう、食事のシーンを読んでいると、もう、なんとも・・・。夏の献立については、こんな感じ。

 

鱧の梅酢あえ、鱸のあらい、賀茂茄子の田楽、胡瓜のぬか漬け、瓜のあさ漬け、万願寺とおじゃこのたいなん

 

物語も、まるでドラマを見ているような感じで、最後は「えええっ!」と驚く結果であった。

 

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バス停に紫陽花が・・・。

 

まもなく6月。すでに夏のような毎日だが、本格的な夏の前に梅雨があったのだ。